(読み)ジョ

デジタル大辞泉 「叙」の意味・読み・例文・類語

じょ【叙〔敍〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]ジョ(呉) [訓]のべる
順序立てて述べる。「叙景叙事叙述自叙直叙倒叙平叙
官位を授ける。「叙位叙勲叙任昇叙追叙
(「」の代用字)思いを述べる。「叙情
[名のり]のぶ・みつ

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精選版 日本国語大辞典 「叙」の意味・読み・例文・類語

じょ【叙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物事の順序。順位しだい。また、官位などを授けること。
    1. [初出の実例]「於律雖除名之人六載之後聴叙之文。令内未除名之罪限満以後応叙之式。冝議作叙之条」(出典:続日本紀‐慶雲三年(706)二月庚寅)
  3. じょ(序)〔書言字考節用集(1717)〕

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普及版 字通 「叙」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)敍
人名用漢字 11画

[字音] ジョ
[字訓] のべる・ついでる

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 会意
旧字は敍に作り、余(よ)+攴(ぼく)。〔説文〕三下に「弟するなり」と訓し、余声とする。余は把手のある大きな針で、治療に用いるメスの類。これで膿血などを除去する意。その苦痛を除去し、苦痛をゆるやかにすることを敍という。攴は余を操る意、すべてことの次第を以てするをいい、叙任・叙述・叙事のように用いる。

[訓義]
1. のべる、ゆるやかにする、次第に治まる。
2. ついでる、順序よくする、順序よくならべる、次第する。
3. いとぐち、順序のはじめ、はし、こぐち。
4. のびる、ならぶ。

[古辞書の訓]
名義抄〕敍 ツイヅ・ツイデ・ヨクヨク・ナラフ・ノブユク 〔字鏡集〕敍 ツイデ・ツイヅ・サラニ・ノブ・ユク・ヨクヨク・ナラブ・ヨリヨリ

[語系]
敍・徐ziaは同声。舒sjiaも声義が近い。敍は治療用の針で膿血などを除去する意で、おもむろにことを運び、苦痛をゆるめることをいう。(捨)sjyaも、加えられている呪詛を除く意で、また同系の語である。

[熟語]
叙哀・叙階・叙旧叙鈞叙坐叙才・叙歯・叙事・叙次叙爵・叙述叙招叙績・叙叙伝叙報・叙用叙離叙録叙論
[下接語]
位叙・記叙・揆叙・賛叙・祗叙・歯叙・次叙・自叙・昇叙・章叙・節叙・銓叙・秩叙・暢叙・追叙・展叙・伝叙・班叙・比叙・分叙・平叙・略叙・列叙

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