叙勲(読み)ジョクン

デジタル大辞泉 「叙勲」の意味・読み・例文・類語

じょ‐くん【叙勲】

国家公共事業功労のあった人に勲等を授け、勲章を与えること。→褒章ほうしょう

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共同通信ニュース用語解説 「叙勲」の解説

叙勲

国や公共に対し功労のある人を対象に、国が勲章を授与する制度。春の叙勲を含む「春秋叙勲」や著しく危険性の高い業務に精励した人に対する「危険業務従事者叙勲」などがある。「春秋叙勲候補者推薦要綱」によると、春と秋の受章予定者数は各回おおむね4千人。関係府省庁の長らが各界功労者首相に推薦し、内閣府賞勲局による審査を経て受章者を閣議決定する。天皇裁可を受けて発令される。推薦者1人と賛同者2人による一般推薦制度も実施している。

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精選版 日本国語大辞典 「叙勲」の意味・読み・例文・類語

じょ‐くん【叙勲】

  1. 〘 名詞 〙 勲等を授け、勲章を与えること。
    1. [初出の実例]「各省大臣は〈略〉所部の官吏の叙位叙勲を上奏す」(出典:各省官制通則(明治二六年)(1893)八条)

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勲章・褒章がわかる事典 「叙勲」の解説

じょくん【叙勲】

古代日本の律令制度下では、勲功をあげた武人に対して勲一等から勲十二等までの勲位を授けることを意味した。明治以降は、国が個人の勲功を賞して勲等に叙し、勲記(証書)、勲章を授けることをさすようになった。近代日本の叙勲は1875年(明治8)に制定された勲等賞牌(しょうはい)の制度(太政官布告第54号)に始まり、第二次世界大戦後の1946年(昭和21)に生存者に対する叙勲は停止されたが、1964年に再開された。その後、2002年(平成14)8月の閣議決定「栄典制度の改革について」で、等級の簡素化とともに各勲章についていた勲一等などの数字は廃止された。それにより、勲等に叙すことを意味した従来の叙勲の性格は、勲章の授章にシフトすることになった。叙勲には、毎年2回(春は4月29日、秋は11月3日)の春秋叙勲危険業務従事者叙勲のほか、高齢者叙勲死亡叙勲外国人叙勲がある。勲章の授与・伝達のうち、大勲位と各章の大綬章は宮中で授与式が行われ、天皇が親授することになっている(親授式)。そのほかは等級に応じて宮中で内閣総理大臣が伝達したり、所管大臣が伝達したりすることになっている(伝達式)。

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