さまざまな商品やサービスに関する評価を投稿・閲覧できるウェブサイト。レビューサイトともよばれる。特定の商品やサービスの品質、使い勝手、価格・料金、提供事業者の対応などに関する情報を、一般には匿名で投稿し、不特定多数が閲覧できる仕組みである。個人的感想を含めた自由で多種多様な情報の集積を前提としており、一定の信頼性があるとみなされている。とくに商品購入やサービス利用を検討中の人にとって、口コミサイトの情報が、マスメディアからは得にくい情報として参照され、消費行動に影響を与えることが知られている。投稿された情報を一定のアルゴリズム(計算手法)に基づいて数値化したり、比較・格付け(ランキング化)したりするサイトが多い。また、閲覧者を商品購入やサービス利用サイトへ誘導するリンクを張っている場合も多い。一方で、一般には匿名の不特定多数が投稿するため、根拠のない誹謗(ひぼう)中傷などが混じることが避けられない。また、事業者の依頼や対価を得ることで、利害関係のないことを装って恣意(しい)的に購買意欲をあおり、あるいは損ね、購入・利用に誘導する、あるいは忌避させるステルスマーケティング手法(ステマ)が問題となってきた。消費者庁は2023年(令和5)10月から、口コミサイトなどで、広告であることを明らかにせず、口コミや感想を装ったステマを景品表示法の「不当表示」に指定して禁止し、違反行為が確認された場合、事業者(広告主)に再発防止などを命ずる「措置命令」を行い、事業者名を公表する。「措置命令」に従わなければ、2年以下の懲役または300万円以下の罰金、あるいはその両方を科す。
口コミサイトには、飲食店系の「食べログ」、旅行関係の「トリップアドバイザー」、商品販売サイトの「アマゾン・ドット・コム」のレビュー欄、家電中心の「価格.com(カカクコム)」などのほか、化粧品・美容室、書籍、住宅・マンション、就職・転職用の企業情報、学校・幼稚園・保育園の情報などに関する多種多様なサイトがある。多くの口コミサイトは広告収入で運営されているが、リンクサイトでサービス予約などをした場合に、成功報酬として成約事業者へ手数料を課す事業者課金収入や、口コミサイト利用者に有料でより詳しい情報を提供する利用者課金収入を収益源とするビジネスモデルもある。
なお、口コミサイトに対し、特定の商品・分野に詳しい専門家らが報酬を得て投稿する専門家レビューサイトがある。
[矢野 武 2024年4月17日]
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加