デジタル大辞泉
「可塑性」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かそ‐せい【可塑性】
- 〘 名詞 〙 物体に弾性限界を越える力が加わった時に、その力が除かれても、物体に変形がそのまま残る性質。セルロイドなどに見られる。塑性。〔工学字彙(1886)〕
- [初出の実例]「夢とちがって、現実は何といふ可塑性を欠いた素材であらう」(出典:春の雪(1965‐67)〈三島由紀夫〉六)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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可塑性
かそせい
plasticity
単に塑性ということのほうが多い。固体が外力を受けたとき、その力がある程度以上になると、もはや弾性体としての性質を失ってしまい、永久ひずみを生じて連続的に変形するようになる。この性質を可塑性という。延性や展性などもこの塑性に属する。
固体が外力を受けたときにおこるひずみは、ある限界までは外力を除くと、もとの状態に復する(つまり弾性である)。この限界を弾性限界というが、このときまでは固体の内部に外力と大きさが等しくて向きが正反対の力(応力という)が作用していて、固体の形状を保持しようとしている。ところが弾性限界を超える力がかかると、この内部からの応力は急激に減少してしまい、永久的な変形をさせることが可能となる。
高分子物質の可塑性は、応用面できわめて重要な意義をもっている。たとえばポリスチレンなどは、熱と圧力の助けによって容易に成形が可能である。プラスチックといわれるのも本来は「可塑性物質」の意味で、このような合成高分子の塑性という特徴をよく表している。塩化ビニルのようにもっと硬質の合成高分子では、利用に適当な程度の塑性を得るために、ジオクチルフタレート(DOP)などを加えるが、この添加する薬品を可塑剤という。
[山崎 昶]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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可塑性[脳科学]
かそせい[のうかがく]
plasticity
脳を構成する神経とそのネットワークは固定したものではなく,脳には自分とその周辺の状況に応じて変化する能力があること。脳の可塑性は個体の成長,学習・記憶,神経の再生など多くの現象にかかわることが知られている。たとえば,脳の神経が損傷を受けた場合でも,栄養補給,形態修復などでその機能が回復することがある。また,生後早い時期の神経細胞同士の結合は可塑的であり,その前後でネットワークが大きく変化することがわかっている。たとえば,ネコに縦じまだけを見せ横じまがない世界で飼育すると,横じまが見えないネコに成長することが知られている。これは神経系が自己組織的に構造を変化させる柔軟さに起因していると考えられている。また,神経細胞同士の接合点であるシナプスにあるパターンの電気インパルス (短時間の高頻度刺激) を与えると,シナプス伝導効率が変化し,さらに,このシナプスの伝導効率がしばらくの間保持される現象が起こる。これはシナプスの可塑性を表すが,代表的な例は,海馬 (脳の記憶固定に関係する部位) のニューロンにおけるシナプス長期増強現象である。この現象はかなり長い間持続するため,記憶を司る神経現象ではないかと注目されている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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可塑性
物体に力を加えて形を変えることすなわち歪みを作ったとき,力を取り除いても変形がそのままになる性質.ちすなわち永久ひずみが生じて物体の形や体積が変化する性質.力を取り除いたとき変形がもとにもどる性質は弾性という.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
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出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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