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吉田肉腫 ヨシダニクシュ

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デジタル大辞泉の解説

よしだ‐にくしゅ【吉田肉腫】

シロネズミ腹水腫瘍(しゅよう)の一種。腫瘍細胞が腹水中で個々に遊離した状態で増殖し、他の個体に移殖が可能。累代移植され、抗癌(こうがん)剤開発などの実験に広く用いられる。昭和18年(1943)吉田富三が発癌の動物実験中に発見。

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百科事典マイペディアの解説

吉田肉腫【よしだにくしゅ】

1943年吉田富三〔1903-1973〕がo‐アミノアゾトルエンと三酸化ヒ素による発癌(はつがん)実験中に発見したシロネズミ肉腫。腹水中でばらばらに増殖。単核白血球に似た腫瘍(しゅよう)細胞からなる。

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大辞林 第三版の解説

よしだにくしゅ【吉田肉腫】

シロネズミの可移植性肉腫。1943年(昭和18)、吉田富三らが実験的に作り出した悪性腫瘍(腹水腫瘍)。腫瘍細胞の研究や癌の化学療法の研究に広く利用されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

吉田肉腫
よしだにくしゅ

わが国の病理学者である吉田富三が1943年(昭和18)に発見した実験的肉腫。o(オルト)‐アミノアゾトルエンで飼育したシロネズミに、亜ヒ酸カリアルコール溶液を塗布することによって発生させることができたもので、肉腫細胞が腹腔(ふくくう)液中で個々に遊離した状態で増殖することを特徴とする。動物の腹腔内に移植されたとき、腫瘍(しゅよう)性腹水の形成が強く、その腹水だけで累代移植ができる移植腫瘍を一般に腹水腫瘍とよぶが、吉田肉腫は、こうした累代移植が可能で、簡単な手技で移植ができ、移植率もきわめて高い。このため、悪性腫瘍の細胞学的研究、突然変異に絡む染色体の解析ばかりでなく、悪性腫瘍に対する化学療法剤の開発、なかんずく抗癌(がん)剤のスクリーニング(選別)に利用されるなど、腫瘍研究の進歩に著しく貢献した。腹水1立方ミリメートル中に約100万個の腫瘍細胞が認められ、塗抹標本では、腹腔内組織球より大きく、核は偏在し、楕円(だえん)形ないし腎(じん)形を示しており、鮮明な核仁を有し、細胞質にアズール顆粒(かりゅう)が花冠状をなして存在するという特徴をもっている。この腫瘍細胞の起源に関して、単球、肝内皮細胞、体腔上皮などが想像されている。[渡辺 裕]

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世界大百科事典内の吉田肉腫の言及

【吉田富三】より

…病理学者,癌学者。吉田肉腫の発見者。福島県生れ。…

※「吉田肉腫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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