デジタル大辞泉 「哉」の意味・読み・例文・類語 かな【哉】[終助] [終助]《係助詞「か」の文末用法+終助詞「な」から》体言・活用語の連体形に付いて、感動・詠嘆を表す。…だなあ。「人の心は愚かなるもの―」〈徒然・八〉「病雁の夜さむに落ちて旅寝―/芭蕉」〈猿蓑〉[補説]上代の「かも」に代わり、中古以降に用いられた。近世以降は、連歌・俳諧の切れ字として用いられ、現代語でも和歌・俳句などによく用いられる。 さい【哉】[漢字項目] [人名用漢字] [音]サイ(呉)(漢) [訓]かな か や感動を表す助字。かな。「快哉・善哉ぜんざい」[名のり]えい・き・すけ・ちか・とし・はじめ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通 「哉」の読み・字形・画数・意味 哉人名用漢字 9画 [字音] サイ[字訓] はじめる・かな・や[説文解字] [金文] [字形] 会意(さい)+口。は戈(か)に呪飾として才(字形中の十)を加えた形で、戈の使用にあたって戈を清める儀礼。口は祝詞を収める器の(さい)。おそらく戈が制作されたとき、呪飾を加え、祝詞を奏して清めたものであろう。ゆえにことはじめの意に用いる。金文に哉・載をはじめの意に用い、月がはじめて光をもち始める第二週を「哉生(さいせいは)」という。(覇)は月光の意。また金文に戈・・哉を詠嘆の「かな」に用いる。仮借の用法である。[訓義]1. はじめ、ことはじめ、はじめる。2. かな、か、や、終助詞。詠嘆、疑問、反語などの意を示す。[古辞書の訓]〔名義抄〕哉 ハジム・ヤ・アヒダ・カナ/善哉 ヨキカナヤ・ヨイカナ・ヨカラムヤ[語系]哉tz、才dzは声近く、もと一系の語。・哉・載はともに才を声とする字で、才は神聖を示す呪符。[熟語]哉兆▶[下接語]偉哉・佳哉・快哉・怪哉・賢哉・信哉・善哉・然哉・大哉・美哉・明哉・野哉・雄哉・陋哉 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報