液状または泥漿(でいしょう)状材料を熱風中に噴霧させ、1ミリメートル以下の微細な滴状で気流に同伴させながら乾燥させる方法(気流搬送式熱風乾燥法)である。材料を微粒化することは、材料単位量当りの表面積(比表面積)を大きくすることによって、乾燥に必要な蒸発潜熱を周囲の熱風から受けることや、材料中の水分を周囲の気流中へ蒸発させることに有効である。そのため、熱風との接触時間が短く、材料温度も比較的低く、食品など温度の影響を受けやすいものの乾燥に適している。
微粒化には(1)一流体(加圧式)ノズル、(2)二流体(気流式)ノズル、(3)回転板(遠心力式。実用的には釣鐘型、逆釣鐘型などのものが用いられる)の方法が用いられている。また、気流との接触および乾燥製品の捕集を有効にさせるため、サイクロン型の装置形式をとることが多い。
[河村祐治]
溶液,ペーストもしくは微粒子懸濁液を熱風中に噴霧分散させ,沈降する間に乾燥して一挙に微小粒状製品を得る乾燥法。噴霧器は回転円板式,加圧ノズル式が多いが,とくに高粘性液には2流体ノズルが用いられる。図は回転円板式並流型噴霧乾燥器で,熱風は液滴群とともに並流に下降する。乾燥塔内熱風吹込み様式には,これ以外に向流型,複合流型がある。乾燥粒子は直径30~500μm,5~30秒の短時間で乾燥が終わるため熱変性を受けることが少なく,コーヒー,ミルク,調味料等の液状食品をはじめ,洗剤,化学薬品,合成樹脂等の乾燥にきわめて広く用いられている。
執筆者:岡崎 守男
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