国神神社(読み)くにつかみじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「国神神社」の意味・読み・例文・類語

くにつかみ‐じんじゃ【国神神社】

福井県坂井郡丸岡町にある神社。旧県社。継体天皇の第二皇子椀子皇子(まりこのみこ)をまつる。皇子の生誕地磨留古乎加(まるこのおか)という。神明宮

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日本歴史地名大系 「国神神社」の解説

国神神社
くにがみじんじや

[現在地名]丸岡町石城戸町

丸岡まるおか城郭外堀の南に鎮座する。椀子皇子を祭神とし、旧県社。「延喜式」神名帳に載る坂井さかい郡国神神社と伝える。社伝によれば、継体天皇の第二子椀子皇子の降誕の地磨留古乎加まるこのおかに皇子の胞衣を埋めて神明宮としたのが当社の起りで、皇子の名もこの磨留古乎加に由来するという。天正四年(一五七六)この岡に柴田勝豊が丸岡城を築城した際、現在地に移された。「足羽社記略」は「椀子岡まるこのをか今云丸岡(中略)天皇子椀子王之故墟也、其神霊国神村くにかみむら国神、今云国兼訛也、延喜式国神神社、是也、然フシテ原廟(中略)丸岡石木戸町、曰神明也」と記している。

国神神社
くにがみじんじや

[現在地名]牛堀町上戸

上戸わどの中央に位置する。祭神は大己貴命・少彦名命。旧村社。社伝によると正平年間(一三四六―七〇)鹿島神宮大洗磯前おおあらいいそざき神社(現東茨城郡大洗町)酒列磯前さかつらいそざき神社(現那珂湊市)の分霊を迎えて鎮祭したのが起源という。元禄三年(一六九〇)村内の富士山ふじやま神殿を造営したが、正徳元年(一七一一)に現在地に移建された。「新編常陸国誌」には「国神明神」とあり、神殿は芦葺、高九尺三寸・表六尺・妻四尺六寸、神体は幣、前殿は萱葺、長二間・横九尺、鳥居は八尺・横九尺と記されている。

国神神社
くにつかみじんじや

[現在地名]麻生町行方

常陸国風土記」に「郡の東に国つ社あり。此を県の祇あがたのかみと号く。社の中に寒泉あり。大井おほいと謂ふ」とある国つ社が当社に比定される。国神は「三代実録」貞観一六年(八七四)五月一一日条に「授常陸国正六位上国都神、従五位下」とある。

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