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国際水路機関 こくさいすいろきかんInternational Hydrographic Organization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国際水路機関
こくさいすいろきかん
International Hydrographic Organization

略称 IHO。国際水路会議の定期開催,関係官庁間の国際協力の増進のため 1921年にモナコに設置された国際水路局 IHB(International Hydrographic Bureau)がその前身。 67年の第9回水路会議で採択された国際水路機関条約 (1970年に発効) により,政府間国際機構としての性格を明白にし新規に発足した。水路図法の改善によって全世界の航海を一層容易かつ安全にすることを目的とする。国際水路会議は5年ごとにモンテカルロで開催されている。日本は 19年の第1回会議に参加し IHBの創設メンバーであったが,39年に脱退を通告,50年に再加入し,69年 IHO条約を批准した。なお,71年に東アジア水路委員会 EAHC(East Asia Hydrographic Commission)が東京で設立されており,本部を海上保安庁水路部においている。加盟国は日本,韓国,中国,フィリピン,インドネシア,シンガポール,マレーシア,タイの8ヵ国。

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大辞林 第三版の解説

こくさいすいろきかん【国際水路機関】

水路図誌の改善や、水路測量の活性化など水路業務全般の国際協力を目的とする政府間国際組織。本部モナコ。 IHO 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際水路機関
こくさいすいろきかん
International Hydrographic Organization

安全な航海に必要な世界の海図、海域や水路の境界、名称、測量・観測技術などの国際的な統一基準をつくる国際機関。略称IHO。もともと海域の名や境界などは歴史や文化に根ざしており、国や地域ごとにさまざまであったが、貿易や国際交流の活発化に伴い、不統一では航海に危険が生じるとして1921年に統一基準づくりを目ざす国際水路局が発足した。この国際水路局を前身として、1967年、国際水路機関条約に基づいて設立されたのが国際水路機関である。本部はモナコにあり、2013年(平成25)3月時点で日本を含む81か国が加盟している。
 各国が海図を作成する際に指針・参考とする図誌『大洋と海の境界』Limits of Oceans and Seasを1929年から作成しており、現在は1953年作成の第3版が使われている。5年ごとに総会を開き、第4版作成に向けた改訂作業を続けているが、日本海やペルシャ湾などの名称について周辺国の主張が異なり、完成に至っていない。日本からは海上保安庁海洋情報部や外務省などが参加している。
 日本列島とユーラシア大陸に囲まれた海域の名称は、『大洋と海の境界』初版から第3版まで一貫して日本海(Sea of Japan)が唯一の名称として使用されている。しかし韓国政府は国連加盟後の1992年、国連地名標準化会議で日本海は植民地政策によって日本から押し付けられた名称であり、韓国で使われている「東海」(East Sea)に改めるか、「東海」を日本海と併記するよう要求した。これに対し日本政府は、日本海は18世紀から19世紀のヨーロッパの世界地図にも表記されており、歴史的、国際的に定着した名称であると反論した。国際水路機関は2002年、当事国間で名称について係争があるとして、日本海という名称をいったん白紙にする指針案を提示したが、日本が抗議し、複数加盟国からも同指針案に対する疑問や説明要求が出たため、指針案は撤回された。その後、韓国は2007年、2012年の国際水路機関総会などで、日本海を「東海」とするよう引き続き要求している。また北朝鮮は国連地名標準化会議などの場で日本海を「朝鮮海」「朝鮮東海」とするよう主張している。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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