船舶や海洋に関する問題の審議などを行う国連専門機関。略称IMO。1948年に国際連合海事会議で採択され1958年に発効した政府間海事協議機関条約に基づき、政府間海事協議機関Inter-Governmental Maritime Consultative Organization(IMCO)として設立され、1982年に国際海事機関と改名された。海上における船舶の安全および船舶からの海洋汚染の防止の分野での技術的・法的問題の審議、海運業務に関する差別措置・制限の除去などの審議を主たる任務とする。加盟国は2009年12月時点で、169か国で、日本は発足当初からの加盟国。本部所在地はロンドン。主要機関として、総会、理事会、海上安全委員会、海洋環境保護委員会がある。理事会は、国際海運業務の提供、国際海上貿易に最大の利害関係を有する国など40か国で構成され、他の主要機関はすべての加盟国で構成される。これまで、海上人命安全条約、満載喫水線条約、海洋汚染防止条約など多数の条約がこの機関の会議で採択されている。
[水上千之]
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(最上敏樹 国際基督教大学教授 / 2007年)
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…国際海事機関International Maritime Organizationの略称。〈船の航路,海上交通規則,それに港の施設など海運に影響のある技術的側面の規制・慣行の国際的統一化〉と〈自由通商を確保するため政府による差別的措置・制限行為の除去〉を目的として,1958年に設置された国連の専門機関。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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