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地域通貨 ちいきつうか

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

地域通貨

限られた特定の地域内やメンバー間だけで利用できる通貨エコマネーとも言う。一般の通貨(円やドルなど)とは異なり、資産価値は持たない。例えば、ボランティア活動に対する報酬として、地元商店街のみで商品やサービスを購入できる地域通貨を発行するといった具合に、コミュニティ活性化などを目的に導入されるケースが多い。1980年代初頭にカナダで始まったとされ、日本でも約300もの地域通貨が報告されている。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

地域通貨

ドイツの作家ミヒャエル・エンデが提唱し、欧米では1980年代から広まった。使い道が限られ、自治体や市民、市民団体が発行する。日本では10年ほど前から各地で取り組みが始まっている。

(2013-04-08 朝日新聞 朝刊 横浜 1地方)

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デジタル大辞泉の解説

ちいき‐つうか〔チヰキツウクワ〕【地域通貨】

特定の地域や共同体においてのみ流通する通貨。中央銀行ではなく、市民やNPOなどが発行する。
[補説]日本では、高齢者送迎や掃除の手伝いなど住民間の助け合い活動に対して支払われ、その地域内の商店で金券として使用できる形態のものが多い。

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百科事典マイペディアの解説

地域通貨【ちいきつうか】

一定の地域やコミュニティで参加者が自発的にやサービスを交換するシステムおよびそこで用いられる通貨。原型は贈与交換や互酬性などに見られるが,大恐慌期の1930年代に欧米で運動として広がり,1980年代に復活した。

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大辞林 第三版の解説

ちいきつうか【地域通貨】

限られた地域や共同体だけで利用できる通貨や通貨システム。 → LETS ( ABC 略語)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地域通貨
ちいきつうか

特定された地域内、あるいはコミュニティにおいて流通している、法定通貨では表現することができない社会的価値や、コミュニティ独自の価値を交換・流通させることを目的とする通貨。英語のコミュニティ・カレンシーCommunity Currencyの訳語である。「エコマネー」もその一種。1980年に考案されたアメリカ、ワシントンDCのタイムダラーTime Dollerは、それまで無償とされていたボランティア的サービスを蓄積交換するための仕組みとして導入された。また、83年にカナダのバンクーバー島コモックスバレーで発案されたLETS(レッツ、Local Exchange Trading System)は、失業者の急増で深刻な経済状況にあった街の地域活性化と住民の相互信頼関係の形成を目ざしたものであった。日本においては、1973年(昭和48)ころから大阪のボランティア銀行などが労力交換方式のサービス互助をカードで行っていた歴史があるが、地域通貨という概念が一般に広まったのは1990年代後半からである。なかでもエコマネーといわれる試みは97年(平成9)に当時通商産業省(現経済産業省)の職員であった加藤敏春が提唱し、2000年以降、北海道の栗山(くりやま)町、神奈川県大和(やまと)市、兵庫県宝塚(たからづか)市、同姫路市、富山市などで導入され、2005年現在500を超える地域で実施されている。
 ひと口に地域通貨といっても、その通貨形態によって紙幣発行型、通帳記入型、小切手型、タイムダラー型がある。しかし、いずれも次のような点で法定通貨と異なっている。(1)法定通貨は中央銀行でしか発行できないが、地域通貨は市民の手でつくりだすことができる。(2)法定通貨は全国で使えるが、地域通貨は限られた範囲でしか使えない。(3)法定通貨には利子がつくが、地域通貨には利子がつかない。(4)法定通貨と異なり、地域に購買力を根づかせることができ、地域の活性化に役だつ。
 各地の地域通貨には、その地域や活動の個性を表す名称がつけられている。たとえば、先の栗山町の「クリン」、滋賀県草津市の「おうみ」など地名にちなんだもの、千葉市の「ピーナッツ」、長野県上田市の「まーゆ」など特産品にちなんだもの、名古屋市の「LETSなーも」、福岡市博多区の「よかよか」など方言にちなんだものなど多彩である。
 地域通貨を用いた活動の特色は以下のようなものである。
(1)信頼を基盤とした互酬的交換(二者間の贈与と返礼というやりとりではなく、多数の自発的な参加者が必要なモノやサービスをお互いに提供し合うこと)を目ざす。
(2)地域通貨の域内循環により地域経済の自律的な成長を確立し、インフレーションや失業の問題を解決する。
(3)ゼロないし負の利子により信用創造、投機、独占的な資本蓄積を阻止し、財やサービスの取引を活性化する。
(4)人々の間に協同や信頼の関係を築き、貨幣交換へと一元化しているコミュニケーションを多様で豊かなものにする。
(5)個人の福祉、介護、救援などの非市場的サービスを多様な観点から評価する仕組みを提供し、それらを活発にする。[辻山幸宣]
『加藤敏春著『エコマネー』(1998・日本経済評論社) ▽河邑厚徳、グループ現代著『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』(2000・日本放送出版協会) ▽丸山真人、森野栄一編著『なるほど地域通貨ナビ』(2001・北斗出版) ▽西部忠著『地域通貨を知ろう』(2002・岩波ブックレット) ▽嵯峨生馬著『地域通貨』(2004・日本放送出版協会)』

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