塘路湖(読み)とうろこ

精選版 日本国語大辞典 「塘路湖」の意味・読み・例文・類語

とうろ‐こ タウロ‥【塘路湖】

北海道東部、釧路平野東部にある海跡湖ワカサギコイウナギ養殖が行なわれている。

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デジタル大辞泉 「塘路湖」の意味・読み・例文・類語

とうろ‐こ〔タウロ‐〕【塘路湖】

北海道東部にある海跡かいせき釧路湿原の中で最大の湖で、周囲18キロメートル、面積6.3平方キロメートル。イトウワカサギなどが生息している。カヌーやワカサギ釣りでにぎわう観光地

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改訂新版 世界大百科事典 「塘路湖」の意味・わかりやすい解説

塘路湖 (とうろこ)

北海道東部,釧路支庁標茶(しべちや)町の南部にある湖。まわりを低い丘陵に囲まれた海跡湖で,面積約6.2km2,周囲約18km,最深部の水深は7m。湖の西側から釧路川に流出する。沖積世の時代に海進によってつくられた溺れ谷が,海退後に水が流れ込んで湖となったものである。タンチョウ(特天)が飛来し,湖ではペカンペ(ヒシの実)が採れ,またワカサギ,コイ,ハゼ,ウナギの養殖が行われる。湖畔には竪穴住居跡アイヌチャシなどの遺跡が散在し,また標茶町郷土館,キャンプ場がある。毎年秋,ヒシの実が熟すころ神に採取の許しを願い感謝するアイヌの祭り〈ペカンペ祭り〉が行われる。湖の西岸に釧網本線塘路駅がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「塘路湖」の意味・わかりやすい解説

塘路湖
とうろこ

北海道東部、釧路(くしろ)総合振興局管内の標茶町(しべちゃちょう)にある海跡湖。釧路湿原にあり、隣接するシラルトロ沼達古武沼(たっこぶぬま)をあわせて塘路三湖という。塘路湖の面積6.2平方キロメートル、周囲約18キロメートル、湖面標高約8メートル、最深部水深7メートル。完新世(沖積世)の海進によってできた溺(おぼ)れ谷が海退後も残存したもので、淡水魚のコイ、ワカサギなどの養殖が行われている。湖畔には標茶郷土館、キャンプ場、休憩施設などがある。冬は湖上が凍結し、スケートも行われる。JR釧網(せんもう)本線塘路駅に近い。

[進藤賢一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塘路湖」の意味・わかりやすい解説

塘路湖
とうろこ

北海道東部,釧路平野東部の標茶町にある海跡湖。面積 6.3km2。周囲 18km。最大水深 7m。湖面標高 8m。湖名はアイヌ語のトーオロ(湖沼のあるところの意)に由来。完新世(沖積世)の海進により生成され,海退後も埋積を免れた溺れ谷に湛水したもの。湖の西端から釧路川へ排水する。ワカサギ,コイ,ウナギなどが養殖され,湖面にはアイヌの常食となったペカンペ(ヒシの一種)が生育。ヒシの実の豊かな実りに感謝するため,毎年 9月上旬ペカンペ祭が湖畔で開催される。釧路湿原国立公園に属する。

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