古代の日本人の食生活は、朝食と夕食の二食であり、昼に食べる食事は間食として意識されていた。これが①の食事と時間的に近く、朝と夕の中間ということも表わすので②の意が生じた。後、次第に三食が一般化したことにより、朝食、夕食に対して昼にとる食事ということで、同音の「昼食」とも表記されるようになったと思われる。また、チュウジキは呉音読み。チュウショクと漢音で読むようになったのは、明治時代以降。
(高野朋美 フリーライター / 2009年)
(中島富美子 フード・ジャーナリスト / 2007年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
調理済みの食品を購入し、自宅や職場などで食べること。具体的には、総菜、すし、おにぎり、サンドイッチ、弁当などをデパ地下やコンビニエンス・ストアなどで買ったり、宅配(デリバリー)によって入手し、それを家などで食べることである。外出して飲食店などで食事をとることを外食とよび、家で材料から調理をした料理を食べることを内食(うちしょく)とよぶ。中食は、この二つの中間的な食事の形であることから、このようによばれるようになった。
食の安全・安心財団の調査によれば、一般家庭の食料品支出のなかで、生鮮食品の割合は減少して調理済み食品などで占められる食の外部化率が増える傾向にあり、1975年(昭和50)には28.4%であったが、2013年(平成25)には44.0%へと増加した。このうち、コンビニエンス・ストアなどで購入して自宅で食べる中食の増加率がとくに高い。
中食の増加は、家事の負担を軽減する目的で中食を嗜好する傾向にある高齢者夫婦や独居世帯が増えたことの影響が大きいとみられている。2025年には夫婦のみ、あるいは独居の世帯が、3人以上の家族世帯を上回る見通しであり、今後も中食が増え続けると予測されている。
[編集部]
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