大変(読み)たいへん

精選版 日本国語大辞典「大変」の解説

たい‐へん【大変】

[1] 〘名〙
① 大きな変事。非常な凶変。
※太平記(14C後)二七「凡(およそ)天下の大変(ヘン)ある時は、霊仏霊社の回祿定れる表事也」 〔史記‐張儀伝〕
② 大がかりなことがら。大げさな出来事。
※実隆公記‐文明一五年(1483)一一月二七日「抑今朝侍従下向江州。就加田庄借物及大変、為相宥為父代罷下云々」
③ 変化がはなはだしいこと。
※清原宣賢式目抄(1534)五条「三年と云は、一歳は天道小変也、三年は天道大変也」
④ (形動) ことが重大であること。大いに驚くべきこと。程度がはなはだしいこと。困惑すべきこと。また、そのさま。一大事。おおごと。
※実隆公記‐永正八年(1511)四月一五日「且者奉対先皇御不孝不忠之儀、公方御聊爾、私之迷惑、以外之大変也」
※滑稽本・東海道中膝栗毛‐発端(1814)「今聞きましたが大変(タイヘン)なことでござる」
※西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二「彌次さんおめへ何のまねをしたのだ大変をやらかしたぜ」
⑤ (形動) ふつうの骨折りではできないこと。また、そのさま。おおごと。
※玉塵抄(1563)三四「仁信忠敏(びん)そなえた者ぞ。此四でことを行わば、なにたる大辺のこともならうといわれたぞ」
※親友交歓(1946)〈太宰治〉「之を求める手蔓(てづる)が、たいへんだったのである」
[2] 〘副〙 程度がはなはだしいさまを表わす。非常に。はなはだしく。たいそう。
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「私が残酷だって大変憤(おこ)っていらしたが」
※春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙〉壱円紙幣の履歴ばなし「ああ上手になると大変(タイヘン)いい内職になるのよ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「大変」の解説

たい‐へん【大変】

[名・形動]
重大な事件。大変事。一大事。「国家の大変
物事が重大であること。また、そのさま。「大変な失敗をする」「大型台風の通過で大変な被害を受ける」
「弥次さんおめえ何のまねをしたのだ—をやらかしたぜ」〈魯文西洋道中膝栗毛
苦労などが並々でないこと。また、そのさま。「大変な目にあう」「毎日の暮らしが大変だ」
[派生]たいへんさ[名]
[副]程度のはなはだしいさま。非常に。たいそう。「大変おもしろい」「大変失礼しました」
大層たいそう[用法]
[類語]1事物事象物事現象出来事余事余所よそ他事他人事人事ひとごと雑事諸事事件時事事柄事故異変急変変事大事だいじ大事おおごと小事細事些事世事俗事私事しじ私事わたくしごと用事珍事不祥事アクシデントハプニングセンセーション異常極度けた外れ桁違い並み外れ格段著しい甚だしいすごいものすごい計り知れない恐ろしいひどいえらい途方もない途轍とてつもないこの上ない筆舌ひつぜつに尽くしがたい言語げんごに絶する言語ごんごに絶する並並なみなみならぬとても非常にはなはだ大いにきわめてすこぶるごく大事大層至って至極しごくいとも実にまことにいたく・ひどく・恐ろしくすごくものすごく滅法めっぽうさんざっぱらさんざんさんざこってりはなはだ

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