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多肥農業 たひのうぎょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

多肥農業
たひのうぎょう

一般的には肥料を多量に施して単位面積あたりの収穫量を増大させる農法をいう。狭義にはもっぱら裸の労働と金肥,特に速効性の化学肥料の増投によって生産力の向上をはかる多肥,多労の零細農業経営の農法をさす。第2次世界大戦前の日本農業はその典型といわれた。肥料は機械や土地改良と違い,投資の細分化が容易で,回収も早いため,どんな零細経営にも自由に取入れられる。そのため,1900年代初期の化学工業,特に硫安工業の確立に伴って日本農業の多肥性は決定的な特徴となった。しかし,戦後は粗放経営の先進農業国でも化学肥料が大量に投入されるようになった。いわゆる緑の革命も肥料の多投によって収量をあげることが要諦になっている。

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世界大百科事典 第2版の解説

たひのうぎょう【多肥農業】

多量の肥料の投入によって成立する農業。一般には小農経営で農耕と畜産が有機的に関連せず,したがって肥料養分の自給機能をもたないままに単位面積当り収量を高めようとするため,経営外部から肥料とくに化学肥料を多量に補給して行う農業をいう。日本の農業はその典型とされてきた。近年農業技術の発達に伴って,日本以外の先進諸国においても農薬などの農業資材の多投を前提として,土地生産力を高めるために化学肥料が増投されるようになり,多肥農業の傾向が強くなってきた。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

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