天津乙女(読み)あまつおとめ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「天津乙女」の意味・わかりやすい解説

天津乙女
あまつおとめ
(1906―1980)

女優本名鳥居栄子。1918年(大正7)東京出身として初めて宝塚少女歌劇団に入り、翌1919年早くも『鞍馬天狗(くらまてんぐ)』で主役を務め、以来、死の前年まで舞台に立った。日本舞踊に優れ、6世尾上(おのえ)菊五郎私淑、6代目譲りの『鏡獅子(かがみじし)』『船弁慶』などを格調を崩すことなく洋楽で上演し、宝塚の日舞の伝統をつくりあげた。1948年(昭和23)女性として初の歌劇団理事となり、1976年には勲四等宝冠章を受けた。自伝に『清く正しく美しく』(1978)がある。

[向井爽也]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「天津乙女」の解説

天津乙女 あまつ-おとめ

1905-1980 大正-昭和時代の女優。
明治38年10月9日生まれ。大正7年宝塚少女歌劇団に入団し,翌年「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」で初主役。洋楽のなかに日本舞踊をとりいれた「鏡獅子(かがみじし)」の舞台は有名。昭和23年女性では初の宝塚歌劇団理事となる。昭和55年5月30日死去。74歳。東京出身。本名は鳥居栄子。著作に自伝「清く正しく美しく」など。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「天津乙女」の解説

天津乙女 (アマツオトメ)

学名Rosa hybrida
植物。バラ科の落葉小低木

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の天津乙女の言及

【少女歌劇】より

…プログラムは桃太郎に取材した《ドンブラコ》《浮れ達磨(だるま)》《胡蝶(こちよう)》の3本立,第1期生には高峰妙子,雲井浪子ら16人がいた。当初の目的は宝塚のレジャー施設への客の誘致であったが,4年後には東京にも進出するようになり,帝国劇場に出演,東京でも生徒を募集して,日本舞踊を得意としのちにスターとなった天津乙女(あまつおとめ)(1905‐80)らが入団した。19年に宝塚音楽歌劇学校(校長小林一三)が設立され,劇団の名称も養成会から宝塚少女歌劇団となった。…

※「天津乙女」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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