天皇人間宣言(読み)てんのうにんげんせんげん

大辞林 第三版の解説

てんのうにんげんせんげん【天皇人間宣言】

1946年(昭和21)1月1日に出された、昭和天皇の詔書の通称。天皇自ら、自己の神格を否定した内容をもつので、この名がある。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

てんのうにんげんせんげん【天皇人間宣言】

1946年1月1日に出された詔勅通称で,この中で天皇神格を否定した部分があるのでこの名がある。この詔勅では太平洋戦争敗北後の新日本建設の指針として1868年(明治1)の五ヵ条の誓文を掲げ,ついで天皇と国民の紐帯(ちゆうたい)は神話と伝統によって生じたものではなく,また天皇を現人神(あらひとがみ)としそれを根拠に日本民族の他民族に対する優越を説く観念に基づくものでもないとして,天皇の神格を否定した。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

天皇人間宣言
てんのうにんげんせんげん

1946年(昭和21)1月1日、昭和天皇が発した自己の神格否定の詔書。太平洋戦争の敗戦後、教育民主化の一環として、連合国最高司令部(GHQ)民間情報教育局のヘンダーソンと学習院教員ブライスが中心となって、天皇が神格否定の詔書を発表する構想がたてられた。宮内省関係者や幣原(しではら)首相などの検討を経たうえ、天皇の発意で五箇条の誓文が加えられ、詔書案は完成した。この詔書は、国家神道(しんとう)の廃止を指示した神道指令に続いて、戦前天皇制の思想的側面に改革を加えたもので、詔書中に「国民」の用語が登場(従来は「臣民」)した最初のものでもあった。[赤澤史朗]
『高橋紘・鈴木邦彦著『天皇家の密使たち』(1981・現代史出版会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の天皇人間宣言の言及

【天皇】より

…こうした俗信をふまえた天皇像は昭和期に盛行した類似宗教教団の教説に表明されたものでもある。このような信仰のありかたこそは,敗戦後に天皇が〈人間宣言〉(天皇人間宣言)でみずからの神格を否定した後も,天皇への敬仰,期待を持続せしめた要因である。民衆は,政治的につくられた神聖君主としての天皇にではなく,大いなる力や威霊をそなえているであろうものについてのあわい期待でもって天皇を意識した。…

※「天皇人間宣言」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

ダブルベーグル

テニス競技において、一方の選手がゲームカウント6-0で2セット連勝することの通称。真ん中に穴が空いたパンの一種であるベーグルの形が数字の「0」に似ていることが語源となっている。1セットの場合は単に「ベ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

天皇人間宣言の関連情報