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太陽コンパス たいようコンパス

大辞林 第三版の解説

たいようコンパス【太陽コンパス】

動物が、体内時計に基づいた時刻の感覚と太陽の位置から、一定の方位を知り、定位する場合、太陽をコンパスに見たてていう。鳥の渡り、伝書バトの帰巣、ミツバチのダンスはこれを用いている。

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百科事典マイペディアの解説

太陽コンパス【たいようコンパス】

動物が太陽の位置を基準として特定の方向を知ること。伝書バトミツバチの帰巣,渡り鳥の渡りの方向定位太陽コンパスを使っていることが知られている。これらの動物は生物時計体内時計)によって時間の経過を知り,その時点での太陽の位置(その間の運行を補正して)から方位を割り出している。
→関連項目渡り

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世界大百科事典 第2版の解説

たいようコンパス【太陽コンパス solar compass】

動物がある時点の太陽の位置を基準として,体内の生物時計にもとづく時刻感覚により,太陽の動きを補正して一定の方位を知ることをいう。 多くの動物がどのようにして巣の位置を知るのか,渡り鳥はどのようにして適切な時季に正しい方角を目ざして飛べるのかというのは古くからの謎であったが,その定位の手段として太陽を用いていることが,近年いくつかの実験によって明らかにされた。いわゆる渡り鳥は籠で飼われても,渡りの時季になると〈渡りのいらだち〉を示す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

太陽コンパス
たいようこんぱす
solar compasssun compass

動物が移動するとき、見かけの太陽の位置を基準にして定位orientationする能力を示す場合、太陽が移動方向を教えるコンパスの役目を果たしているので、太陽コンパスまたは光羅針盤(ひかりらしんばん)とよぶ。刺激源(太陽)に対してつねに一定の角度を保って定位する保留走性menotaxisの一つである。
 鳥の渡りや伝書バトの遠距離からの帰巣の際には、体内時計による時刻の感覚とその時刻の太陽の位置から知った太陽の運行軌道の最高点(正午の位置)に対して、一定の角度を保ちながら飛行する。夜の渡り鳥は、昼間みた太陽の位置から体内時計と組み合わせて渡りの方向を判定する。鳥は偏光を利用しないが、昆虫類では天空の偏光を検知して定位する。巣に帰るアリは太陽と直角の方向をとって歩く。ミツバチが餌場(えさば)を仲間に知らせる場合、餌場に向かって飛んだときの太陽との角度を記憶していて、巣の垂直面では重力の方向を太陽の方向に読み替え、それに対する尻(しり)振りダンスの直線部分の方向を餌場の方向として示す。また、魚類にも太陽コンパスを用いて回遊する航海術が知られている。[東 幹夫]

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世界大百科事典内の太陽コンパスの言及

【渡り】より

…ドイツのクラマーG.Kramerはホシムクドリを等間隔に窓をつけた円形のかごに入れ,窓から光を入れたところ光線に対してある一定の方向を示し(定位),曇天ではまったく方向性を示さないことを発見した。イギリスのマシューズG.V.T.Matthewsはさらにこの実験から考えを発展させて太陽弧によって鳥が方向性を見いだしている,つまり鳥が太陽コンパスをもっているという説を出した。さらに太陽方位の決定には太陽コンパスだけでなく,体内の生物時計の助けが必要であることも見いだした。…

※「太陽コンパス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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