太龍寺(読み)たいりゅうじ

精選版 日本国語大辞典 「太龍寺」の意味・読み・例文・類語

たいりゅう‐じ【太龍寺】

徳島県阿南市加茂町龍山にある高野山真言宗の寺。山号は舎心山。延暦年間(七八二‐八〇六桓武天皇勅命により藤原文山創建開山は空海。四国八十八箇所の第二一番札所西高野山

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日本歴史地名大系 「太龍寺」の解説

太龍寺
たいりゆうじ

[現在地名]阿南市加茂町

太龍寺山の山頂にある。舎心山と号し、高野山真言宗。本尊は虚空蔵菩薩四国霊場八十八ヵ所の第二一番札所。南北朝期以前と考えられる承和三年(八三六)の年紀をもつ太龍寺縁起(続徴古雑抄)などによると、延暦一七年(七九八)桓武天皇の勅願によって阿波国司の藤原文山が伽藍を建立し、空海が本尊の虚空蔵菩薩をはじめ諸像を刻んで五ヵ所の堂宇に安置した。天長二年(八二五)に淳和天皇から寺領を寄進されている。その後荒廃したが、嘉保二年(一〇九五)白河上皇が京都東寺の長範を派遣して再興させたという。康和五年(一一〇三)八月一六日の大滝寺所領注進(前田文書)に大滝寺とみえ那西なさい吉井よしい加茂かもの広大な田畠荒野が寺領にされたという。建治二年(一二七六)三月一五日には後深草院から当寺山林での殺生などが禁じられている(「太龍寺定書」太龍寺文書)。貞治四年(一三六五)願主妙阿・浄賢らによって太龍寺丁石が奉納されている(太龍寺丁石刻銘)

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デジタル大辞泉プラス 「太龍寺」の解説

太龍寺

徳島県阿南市にある寺院。高野山真言宗。山号は舎心山。延暦年間(782~806)の開創と伝わる。四国八十八ヶ所霊場第21番札所。本尊は虚空蔵菩薩。

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