安寿と厨子王(読み)あんじゅとずしおう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

安寿と厨子王
あんじゅとずしおう

山椒太夫」伝説に登場する。太夫に買われた2人は酷使され,ついに姉はわが身を殺して弟を逃がす。やがて出世した弟は太夫を殺して姉の仇を報じ,父母にも再会する。姉が身を捨てて弟をかばうという話は,他の日本の昔話にもしばしばみられる。長者の没落譚と弟の流離出世譚から成る「山椒太夫」は,津軽の岩木山修験者によって各地へ流布されたとする説がある。

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デジタル大辞泉プラスの解説

安寿と厨子王

NHKのテレビドラマ「少年ドラマシリーズ」の作品のひとつ。放映は1976年12月。原作:説経節の『山椒太夫』。脚本:田中澄子。出演:池上季実子、長谷川諭ほか。人買いに騙され、母と生き別れた姉弟の苦難を描く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

安寿と厨子王
あんじゅとずしおう

日本の古い説話のなかの姉弟の名。人買いにさらわれ山椒大夫(さんしょうだゆう)に売られた厨子王少年が、姉の安寿の身を捨てての協力と神仏の加護で一国の領主となり、別れた母と佐渡の国で再会するという話。悲哀と喜びの綯(な)い合わされた物語だけに人心をとらえ、中世より近世にかけて説経節、浄瑠璃(じょうるり)、歌舞伎(かぶき)などに取り入れられ、近代では森鴎外(おうがい)の短編小説『山椒大夫』(1915)で広く知られ、これを元として児童文学化されるようになった。[上笙一郎]

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