ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宋紫石」の意味・わかりやすい解説
宋紫石
そうしせき
[没]安永9(1780).5.20. /天明6(1786).3.11. 江戸
江戸時代中期の長崎派画家。本姓は楠本,通称は幸八郎。字は君赫または霞亭,号は雪渓のちに雪湖。長崎へ出て熊斐 (ゆうひ) に沈南蘋 (しんなんぴん) の写生的花鳥画を学び,さらに来日した清の画家宋紫岩に師事し,宋紫石の漢名を用いて江戸で南蘋風の写生画を盛んにした。また平賀源内の『物類品隲 (ひんしつ) 』 (1763) に挿絵を描いたり,自著『古今画藪 (がそう) 』 (70) にヨンストン著『動物図譜』 (1660) からの写しを十数図描くなどした。主要作品『芭蕉小禽図』 (1765,浅草徳本寺) ,『獅子図』,著書『宋紫石画譜』など。
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