宗七(読み)そうしち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「宗七」の解説

宗七(4代) そうしち

1774-1842 江戸時代後期陶工
安永3年生まれ。筑前(ちくぜん)(福岡県)博多の素焼き物細工師。技術,意匠にすぐれる。文化元年博多焼の名で丁子(ちょうじ)風炉朝廷に献じた。また人形をつくることにたくみで,博多人形祖型を創案した中ノ子吉兵衛に影響をあたえた。天保(てんぽう)13年9月死去。69歳。姓は正木。名は幸弘。別号に河浜亭。

宗七(3代) そうしち

1748-1830 江戸時代中期-後期の陶工。
寛延元年生まれ。筑前(ちくぜん)(福岡県)博多の素焼き物細工師。歴代中もっともすぐれ,福岡藩主に厚遇された。風炉,香炉のほか床置き,楽面などの作品があり,陶宗宗鈎,総七などの銘印ももちいた。文政13年7月死去。83歳。姓は正木。名は堅茂。通称は惣七,総七。隠居名は仁三。

宗七(初代) そうしち

?-1766 江戸時代中期の陶工。
筑前(ちくぜん)(福岡県)博多の素焼き物細工師。宗七焼の祖。楽面もつくった。家祖播磨(はりま)(兵庫県)の人で,黒田孝高(よしたか)につかえて福岡城築城にしたがった瓦(かわら)師。明和3年1月4日死去。姓は正木。

宗七(6代) そうしち

1834-1873 幕末-明治時代の陶工。
天保(てんぽう)5年生まれ。筑前(ちくぜん)(福岡県)博多の素焼き物細工師。作は精巧であった。明治6年9月23日40歳で死去し,跡継ぎがなく業統はたえた。姓は正木。名は弘茂

宗七(2代) そうしち

?-1790 江戸時代中期の陶工。
筑前(ちくぜん)(福岡県)博多の素焼き物細工師。安永2年柚肌錆地(ゆずはださびじ)焼きの新法を工夫した。寛政2年6月25日死去。姓は正木。

宗七(5代) そうしち

?-1862 江戸時代後期の陶工。
筑前(ちくぜん)(福岡県)博多の素焼き物細工師。4代の養子。文久2年7月死去。姓は正木。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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