宗円寺(読み)そうえんじ

日本歴史地名大系 「宗円寺」の解説

宗円寺
そうえんじ

[現在地名]小樽市潮見台一丁目

曹洞宗。月浦山と号する。本尊釈迦如来で、脇侍は文殊・普賢両菩薩。一六三〇年(寛永七年)松前藩七代藩主公広が先代盛広の菩提を弔うため松前に起こした宗円寺が前身という。歴代藩主の墓所は松前法幢ほうどう寺で、盛広の墓地も同寺にあるが、位牌は宗円寺に安置しており、盛広を六代とすることを幕府に届けていないことも含めて不明。一八二五年(文政八年)一四代松前章広の依頼で本尊が盛岡藩から運ばれた。五一五体を数える木造羅漢像(道指定文化財)は室町期から明治初期にわたるもので、うち三〇八体は津軽今別いまべつ(現青森県今別町)の貞伝の手になるもの。また境内に一七三八年(元文三年)にもってきた福広ふつこう稲荷大明神が祀られるが、像内にさらに稲荷像が入っていたという。

宗円寺
そうえんじ

[現在地名]西区名塚町四丁目

稲生山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。享禄二年(一五二九)磯野氏の開基開山は宣叟曇周。当寺は名塚なづか村と同じく、庄内川の堤内にあったが、慶長一九年(一六一四)現在地へ移った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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