宸翰(読み)シンカン

デジタル大辞泉 「宸翰」の意味・読み・例文・類語

しん‐かん【××翰】

天子自筆文書宸筆親翰

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精選版 日本国語大辞典 「宸翰」の意味・読み・例文・類語

しん‐かん【宸翰】

  1. 〘 名詞 〙 天子自身が書かれた文書。天子の直筆のもの。宸筆。
    1. [初出の実例]「当此之際、宸翰垂文、賢臣献頌」(出典懐風藻(751)序)
    2. [その他の文献]〔宋史‐宗室子砥伝〕

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改訂新版 世界大百科事典 「宸翰」の意味・わかりやすい解説

宸翰 (しんかん)

宸筆ともいい,天皇上皇がみずから筆をとって書いた文書のことであるが,さらに広く典籍も含める。宸翰は古く聖武天皇のもの,さらには嵯峨天皇の《光定戒牒》(延暦寺所蔵),宇多天皇の《周易抄》(東山御文庫所蔵)などがあるが,多くみられるのは鎌倉時代以降である。そのうちには懐紙をはじめ,消息譲状置文願文など広範囲のものがみられる。消息もたんに個人的なものだけではなく,中世の政治・社会に大きな意義を有するものも少なくない。料紙は一般に最高のものを用い,筆跡気品のあふれるものが多い。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宸翰」の意味・わかりやすい解説

宸翰
しんかん

宸筆ともいう。天皇が書いた筆跡。宸翰として確証のあるものは,嵯峨天皇の『光定戒牒』以後のもので,平安時代には遺品が少いが,鎌倉時代以降は数も多い。

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防府市歴史用語集 「宸翰」の解説

宸翰

 天皇が自ら書いた文書のことです。

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世界大百科事典(旧版)内の宸翰の言及

【書】より

…しかし,空海の書域の幅の広さは日本書道史上に類がなく,和様書道発展の基礎となった。嵯峨天皇は空海に私淑し,唯一の宸翰《光定戒牒(こうじようかいちよう)》には,気宇壮大な中に空海との共通点が見いだされる。橘逸勢は真跡として確実なものは伝わらない。…

※「宸翰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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