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岩井半四郎(5代) いわい はんしろう

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

岩井半四郎(5代) いわい-はんしろう

1776-1847 江戸時代後期の歌舞伎役者。
安永5年生まれ。4代岩井半四郎の子。文化元年5代を襲名。文政5年長男の2代岩井粂三郎と次男の初代岩井紫若ふたりの子とともに江戸三座の立女方を独占した。4代鶴屋南北生世話物(きぜわもの)を得意とし,悪女役に新機軸をうちだした。弘化(こうか)4年4月6日死去。72歳。江戸出身。前名は岩井粂三郎(初代)。俳名は梅我,杜若。通称は杜若半四郎。屋号は大和屋

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朝日日本歴史人物事典の解説

岩井半四郎(5代)

没年:弘化4.4.6(1847.5.20)
生年:安永5(1776)
文化文政期の歌舞伎役者,名女形。屋号大和屋。4代目半四郎の子として江戸に生まれた。粂三郎の名の子役時代から将来を嘱望され,娘形から若女形となり,文化1(1804)年父の死後4年で5代目を継ぐ。4代目鶴屋南北の多くの作品に出演し,父が三日月おせんの役名で創始した悪婆役を完成した。悪婆は老女ではなく,一見伝法肌の悪女だが根は純情といった役柄で,その傑作は文化10年「お染久松色読販」で5代目松本幸四郎の鬼門の喜兵衛とのコンビ土手のお六である。ほかに「隅田川花御所染」の清玄尼,「杜若艶色紫」の土手のお六,「桜姫東文章」の桜姫などが著名。美貌で愛嬌と色気にあふれ「眼千両」といわれたが,当時の役者絵からも納得される。リアル台詞回しに長じ,これは七五調に慣れた現代の女形を悩ませている。女形の中の女形として,現代までただひとり「大太夫」と称される。文政5(1822)年11月,江戸三座の立女形を,彼と長男粂三郎,次男紫若の3人で独占する記録を作った。長男は「東海道四谷怪談」のお袖で活躍して6代目を継いだが,38歳で夭折,次男が7代目となったが,これも父より早く42歳で没した。5代目は晩年杜若を名乗り,72歳で病没した。<参考文献>伊原敏郎『近世日本演劇史』,井草利夫『近世劇文学便覧』

(井草利夫)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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