広義には、岩石の見かけ、すなわち色や組織などの様相のこと。なんらかの意味で岩石の生成条件を反映している。粗粒の花崗(かこう)岩が斑(はん)状あるいは細粒になったり、礫(れき)岩が砂岩に、砂岩が泥岩に移り変わったりするとき、岩相が変化しているという。地質時代のサンゴ礁と現在熱帯にみられるサンゴ礁、地質時代の溶岩と現在噴出した溶岩は、生成時代が違っていても同相あるいは等相という。同時代に形成されても、岩相が異なれば異相であるという。狭義には、堆積(たいせき)岩において、堆積環境を示すものとして、砂岩相、石灰岩相、チャート卓越相のように、生物相すなわち化石内容と対応的に用いられる。
[斎藤靖二]
『八木下晃司著『岩相解析および堆積構造』(2001・古今書院)』
lithofacies ,rock facies
地層の性質のうち,岩石学的な面でとらえた特徴。地層はそれが堆積した場所の環境を反映して,さまざまな特徴をもつ。この地層の総合的な特徴を層相(facies)といい,そのうちの岩石の性質(組成・粒度などを含む)によってとらえた特徴を指す。黒色泥岩相・石灰岩相のように使用。時空的な広がりをもつ点で岩質と区別される。層(岩)相による地層区分は,化石・凝灰岩層などによる年代区分とは必ずしも一致しない。
執筆者:糸魚川 淳二
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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