日本大百科全書(ニッポニカ) 「市浦」の意味・わかりやすい解説
市浦
しうら
青森県北西部、北津軽郡にあった旧村名(市浦村(むら))。現在は中泊(なかどまり)町の南部をはさんで南北に分かれる五所川原(ごしょがわら)市の北部に、飛び地として存在。1955年(昭和30)相内(あいうち)、脇元(わきもと)、十三(じゅうさん)の3村が合併して成立。2005年(平成17)、五所川原市に合併。旧村域は津軽平野の北端にあり、南は十三湖、西は日本海に臨む。国道339号が通じる。鎌倉中期に安東氏がこの地を治め、十三湊(とさみなと)を開いた。近世には西廻航路(にしまわりこうろ)の重要な港となったが、明治以降衰退した。農業と林業に依存しており、出稼ぎが多い。十三湖一帯は津軽国定公園の一部。
[横山 弘]
『『市浦村史資料編』上中下(1975~1977・市浦村)』▽『『市浦村史』1~2巻(1984~1996・市浦村)』