(読み)ハク

デジタル大辞泉 「帛」の意味・読み・例文・類語

はく【帛】[漢字項目]

[音]ハク(漢)
白絹絹布。「帛書玉帛布帛幣帛裂帛
書物。「竹帛
難読帛紗ふくさ

はく【×帛】

きぬ。絹布。「きぬ

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精選版 日本国語大辞典 「帛」の意味・読み・例文・類語

はく【帛】

  1. 〘 名詞 〙 きぬ。絹布の精美なもの。羽二重の類。
    1. [初出の実例]「引王親及侍臣於西高殿。賜御器膳并帛各有差」(出典続日本紀‐大宝元年(701)六月丁巳)
    2. [その他の文献]〔孟子‐梁恵王・上〕

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普及版 字通 「帛」の読み・字形・画数・意味


8画

[字音] ハク
[字訓] きぬ・しろぎぬ・ぬさ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は白(はく)。〔説文〕七下に「(きぬ)なり」とあり、糸部十三上に「(そう)は帛(きぬ)なり」と互訓する。金文の賜与に帛束・帛束などがみえ、のちの束帛加璧の類。金文の〔兮甲盤(けいこうばん)〕に「淮夷(わいい)は(もと)我が(はくほ)の臣なり」とあって、淮夷はの朝貢義務を負うものであった。はあるいは〔書、禹貢〕にこの地の貢ぎ物とする「貝」の類であろう。古くは旗、のち書画に用い、漢代の帛書・帛画の類が出土している。

[訓義]
1. きぬ、しろぎぬ、うすぎぬ、くろぎぬ。
2. ぬさ、たむけのきぬ。
3. 白と通じ、しろ。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕帛 ハクノキヌ/帛子 ハヘバラヒ 〔字鏡集〕帛 キヌ・カトリ・ハクノキヌ

[語系]
帛beak、(幣)biatは声近く、帛は束帛加璧して神に薦めるもので、幣帛に用いる。〔説文〕七下に「は帛なり」とあり、帛は束帛をいう。

[熟語]
帛冠帛巾帛屐・帛書帛詔帛信帛図帛帳・帛帛布帛縷
[下接語]
衣帛・玉帛・金帛・絹帛庫帛・細帛・財帛・糸帛・純帛・書帛・生帛・銭帛帛・束帛・粟帛・大帛・竹帛・疋帛・布帛・幣帛・璧帛・綿帛・裂帛・練帛

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