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幼若ホルモン ようにゃくホルモンjuvenile hormone

翻訳|juvenile hormone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

幼若ホルモン
ようにゃくホルモン
juvenile hormone

昆虫ホルモンの一つで,アラタ体から分泌され,幼虫形質を維持し,蛹化を押える。セスキテルペノイドのある種の誘導体であって,ファルネゾルとも呼び,天然のものとして少くとも3種類が知られ,また塩素化した人工誘導体などでも強い活性を示すものがある。脱皮ホルモンであるエクジソンと共同で作用して,幼虫の加齢を行わせる。脱皮ホルモンのみが働いて幼若ホルモン分泌が停止していると,蛹化または羽化が起る。

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百科事典マイペディアの解説

幼若ホルモン【ようじゃくホルモン】

アラタ体ホルモンとも。昆虫のアラタ体から分泌されるホルモン。炭素数15のセスキテルペン骨格をもち,メバロン酸とホモメバロン酸から生合成される。幼虫期には成虫化を抑制し,オオサシガメの成虫にこのホルモンを与えて人為的に脱皮させると部分的に若虫の形質が現れるところから,幼若ホルモンの名がある。
→関連項目エクジソン

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世界大百科事典 第2版の解説

ようじゃくホルモン【幼若ホルモン juvenile hormone】

略称JH。昆虫のアラタ体もしくはその相同器官から分泌されるホルモンで,アラタ体ホルモンともいわれる。セスキテルペン(炭素数15のテルペン)骨格をもつホルモンとしては動物界唯一のもの。現在4種(JH‐I,JH‐II,JH‐III,JH‐0)が知られている。1934年V.B.ウィグレスワースがオオサシガメで最初に発見し,成虫化を抑えることから抑制ホルモンinhibitory hormoneと名づけたが,その後オオサシガメの成虫にアラタ体ホルモンを与えたのち,人為的に脱皮させると,部分的に若虫の形質が出現したことから,彼は積極的に若返らす物質として幼若ホルモンの名称を与えた(1940)。

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大辞林 第三版の解説

ようじゃくホルモン【幼若ホルモン】

昆虫のアラタ体から分泌され、幼虫の形質や前胸腺を維持するホルモン。前胸腺ホルモンとの協同作用で変態を制御する。成虫では生殖腺の成熟を引きおこす。アラタ体ホルモン。幼虫ホルモン。

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世界大百科事典内の幼若ホルモンの言及

【アラタ体】より

…allatumの語はこの移動にちなみ,〈もたらされた〉を意味するラテン語allatusに由来する。
[アラタ体の機能]
 アラタ体は3種類の幼若ホルモンJH‐I,JH‐II,JH‐IIIを分泌する。幼若ホルモンは,昆虫が脱皮を繰り返して成長する過程で,前胸腺から分泌されるエクジソン(脱皮ホルモン)との共同作用で脱皮後の形態を決める。…

【昆虫ホルモン】より

…脊椎動物と同様に,昆虫でも多くの生命現象,中でも脱皮・変態・羽化といった昆虫に特異的な形態変化がホルモンの支配を受けている。前胸腺から分泌され脱皮を誘導するエクジソンアラタ体から分泌され脱皮後の形態(幼虫かさなぎか成虫か)を決定する幼若ホルモンがとりわけ重要である。前者は,前胸腺刺激ホルモン,後者はアラタ体刺激ホルモンの支配下にあり,刺激ホルモンはいずれも神経ホルモンである。…

※「幼若ホルモン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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