江戸時代,旗本・御家人の俸禄米を金で支給する際の公定換算値段。幕府直臣のうち万石以下のものは,地方知行(じかたちぎよう)と蔵米(くらまい)知行に分けられるが,後者は蔵奉行から俸禄米を,春(2月)1/4,夏(5月)1/4,冬(10月)1/2と3期に分けて支給された。全部を現米で支給することもあるが,通常は一部を金に代えて支給した。その換算相場を支払のつど,江戸城内の中ノ口に張紙したところから,この名があり,値段の表示は米100俵(35石)当りの金額で行われた。この相場は江戸市中の米価に準拠しているが,財政・米価・旗本救済などの諸点をも考慮して決定された。年貢石代納(こくだいのう)の換算値段は,一般に近在の米市場の相場を基準にするが,関東と甲州の一部の幕領では,張紙値段に一定の増値段を加えて使用している。
執筆者:大口 勇次郎
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…胸脚を有し,腹部末端に1対の尾突起をもつものと欠くものとがある。土壌に生息するものはハリガネムシと呼ばれ,英名もwirewormである。農作物の根や塊茎を食するため害虫として扱われているが,コメツキムシ科の幼虫の多くは肉食性で土壌中や朽木中で昆虫などの小動物を捕食する。…
…7~8月ころ,土壌中に蛹室(ようしつ)をつくって蛹化,羽化した新成虫はそのまま越冬し,翌春になって出現する。ムナボソコメツキ類,カバイロコメツキ類,クシコメツキ類などの幼虫はハリガネムシと呼ばれ土壌中に生息し,ムギをはじめ各種の農作物の根を食害するが,トビイロムナボソコメツキは,その代表種である。【林 長閑】。…
※「張り紙値段」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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