俸禄(読み)ホウロク

百科事典マイペディアの解説

俸禄【ほうろく】

(1)封禄とも書き,古代,皇親や律令官人に支給した俸給。特定の身分や位階,官職などに応じ(位封・職封・位禄・季禄として),食封(じきふ)(封戸(ふこ))・【あしぎぬ】・綿・布などが支給された。封禄制度は大宝令で整う。(2)近世幕藩体制下,知行地を持たなくなった家臣が領主から給与された扶持米禄米禄米)。俸禄米は幕府御蔵・藩蔵から支給されたので,受給者を蔵米取(くらまいとり)といい,この制度を俸禄制という。江戸時代初期には地方知行も多くみられたが,その後は蔵米取が激増。
→関連項目金沢藩家禄

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうろく【俸禄 fèng lù】

中国の官僚に支給された俸給は官職の高下に対応して与えられた。魏・晋時代に官品制ができるが,これ以前は,漢代の禄秩の制度にみられるように,中二千石とか六百石とかいう石高で官職の高下を示し,これに対応して大将軍三公の月額350斛(こく)から佐史の月額8斛まで16段階に分かれていた。斛は石と同じで約20lにあたり,これだけの穀物が銭と現物で支給された。官品制ができてからは,官品の高下に対応して俸給が与えられた。

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世界大百科事典内の俸禄の言及

【家禄】より

…封建時代に主君からその家臣または,これに準ずる階級の者に給与された知行,俸禄をいう。家禄は中世にもみられるが,幕藩制時代の近世に典型的にみられる。…

【知行】より

…要するにヨーロッパと日本で,このように法や秩序のあり方が異なることをさしおいて,知行をGewereないしpossessioと比較することは意味がないのである。 近世に入ると知行は武士の俸禄を指すようになる。このように俸禄と知行が結びついたのは,武士の身分が近世になると権益と切りはなされ,請負的性格を失って,ほぼ純粋に職務ないし職分として観念され,〈自分のものにする〉対象ではなくなり,職務に対する報酬たる俸禄だけが〈自分のものにする〉対象として残ったことを示している。…

※「俸禄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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