普及版 字通 「弼(漢字)」の読み・字形・画数・意味
弼
12画
[字訓] ゆだめ・たすける
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は(ひつ)。百はもと(てん)(敷物の形)に作り、席(むしろ)の象形。〔説文〕十二下に「輔なり」(段注本)といい、弓の形をなおすゆだめの意とし、「に從ひ、聲」とするが、声が異なる。が意符、が声符であるから、によって字義を考えるべきである。金文の賜与に「金(きんてんふつ)」とあるものは、金飾りのある車の(おお)いで、〔詩、小雅、采〕に「(てんふつ)魚」(魚皮で作った(えびら))と歌われているが、金文のにあたり、弼は車の蓋(おお)いを原義とする字である。輔弼の意に用いるのは、ゆだめの意に用いてのち、義が転じたものであろう。〔説文〕に篆文のほか、古文の字形三を録する。
[訓義]
1. くるまのおおい、。
2. ゆだめ。
3. たすける、ただす、うつ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕弼 タスク
[熟語]
弼違▶・弼諧▶・弼疑▶・弼匡▶・弼教▶・弼佐▶・弼臣▶・弼成▶・弼導▶・弼寧▶・弼亮▶
[下接語]
規弼・匡弼・後弼・承弼・台弼・篤弼・補弼・輔弼・明弼・右弼・良弼
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報