弾性繊維(動物)(読み)だんせいせんい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「弾性繊維(動物)」の意味・わかりやすい解説

弾性繊維(動物)
だんせいせんい

動物体内にあり、結合組織に含まれるゴム弾性を有する繊維をいう。同様に結合組織に含まれる膠原(こうげん)繊維に比べ、著しく大きな伸長性を示す。エラスチンというタンパク質よりなる。

 エラスチンは、グリシンアラニンなどの小さなアミノ酸を多量に含み、一般に阻水性が強く、水に不溶の巨大分子である。

 また、エラスチンはランダム・コイル構造を多く含み、これがリジン側鎖間のデスモシンによる架橋とともに、高いゴム弾性の原因と考えられている。

[馬場昭次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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