後光効果(読み)ごこうこうか(その他表記)halo effect

翻訳|halo effect

日本大百科全書(ニッポニカ) 「後光効果」の意味・わかりやすい解説

後光効果
ごこうこうか
halo effect

原語のままハロー効果といったり、光背効果といったりすることもある。ハローとは太陽や月の周囲に現れる暈(かさ)のことで、転じて神や仏の像の頭の囲りに描かれる後光光輪のことである。社会心理学的には、ある特定人物(とくに愛情尊敬の対象)が、ひとたび、ある点で著しく好ましく、あるいは著しく好ましくないと評価されると、他のすべての点でも不当に好ましく、あるいは非好意的に評価してしまう傾向をいう。このような効果によって、その人物に対する適正な評価や態度がとられなくなる。「あばたもえくぼ」「坊主憎けりゃ袈裟(けさ)まで憎い」といった心理状態がこれにあたる。

[辻 正三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

法則の辞典 「後光効果」の解説

後光効果【halo effect】

(1) 医療行為やサーヴィスが何であるかにはかかわらず,医療従事者の態度,配慮ケアが,医療行為を受けている間の患者にもたらす,通常は有益な現象をいう.

(2) 観察者が対象者の(研究対象としているもの以外の)特徴について感じたことが観察結果にもたらす影響.あるいは観察者の過去事実や回想知識がもたらす影響をいう.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「後光効果」の意味・わかりやすい解説

後光効果
ごこうこうか
halo effect

ハロー効果,光背効果ともいう。人がもっているある特徴を評価する場合に,その人についての一般的印象やその人のもつ他の特徴によって,その評価が影響を受けやすい傾向をさす。たとえば,ノーベル賞を受賞した自然科学者の専門外の分野における社会的発言権威をもって受入れられること。

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