従価税(読み)じゅうかぜい(英語表記)ad valorem tax

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

財やサービスの取引価格を基準にして税率を決める課方式のこと。日本においては物品税消費税や輸入関税の大部分が従価税である。徴税手続は価格算定の煩雑さから困難である場合が多い。従価税は価格が上昇するほど税収がふえ,価格が下落するほど税収が減ることになるので,インフレーション期の徴税方法としては有利である。また従価税方式の輸入関税にあっては輸入価格が下落するほど税額が減少することになるから,輸入価格の下落に伴って国内産業保護の機能が失われることになる。 (→従量税 )  

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百科事典マイペディアの解説

関税または内国消費税の課税において,課税物品の価格を課税標準として,この価格に対する一定の比率で課される税。この場合,関税を課された物品に内国消費税が課されるときは,関税込みの価格が課税標準とされる。従量税と対比される。
→関連項目関税定率法混合関税

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会計用語キーワード辞典の解説

輸入品の価格を標準として関税を課す税率をいいます。長所として、輸入品の価格に比例して関税負担がかかること、輸入品の価格変動につれて関税額も変化しインフレに対応できることがあげられますが、輸入品の適正な価格の把握が容易でないこと、輸入品の価格が低くなるほど関税額も低くなり国内産業保護という機能が薄れるなどの短所もあります。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 課税物件の価格を標準にして、その価格に対する一定の比率で課せられる税。物品税、輸入物資の関税の大部分が含まれる。⇔従量税
※関税法(明治三二年)(1899)六三条「従価税を課すべき貨物の課税価格に関する異議を」

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世界大百科事典内の従価税の言及

【課税標準】より

…所得であれば所得金額(収入金額マイナス必要経費金額。法人の場合は益金の額マイナス損金の額),相続であれば所得財産価額の合計額,登録であれば不動産価額または債権金額等,課税文書の作成であれば記載金額が課税標準であり,これらのように金額や価額を課税標準とする租税を従価税という。これに対し,キロリットル,アルコール分(40度,25度,15度),エキス分2度等の数量,度数で課税標準を表すものを従量税という。…

【関税】より

…実際に課される税率を〈実行税率〉という。 関税はなにを課税標準(関税額算定の基礎)とするかによって,〈従量税specific duty〉と〈従価税advalorem duty〉とに分けられる。従量税の場合,物理的数量(重量,容積,長さなど)を基準として税額が示され,従価税の場合には,輸入品の価格に関税率を乗じて関税額が求められる。…

【従量税・従価税】より

…従量税は,酒税とか揮発油税にみられるように,1kl当り何円という形とか,たばこ税の場合のように1本当り何円という形で課される税である。従価税は,課税される物品の価格で表された価値が課税標準としてとられる税である。両税とも長所と短所がある。…

※「従価税」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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