デジタル大辞泉
「税」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ぜい【税】
- 〘 名詞 〙
- ① 治者が権力によって被治者からとりたてる米、布、金銭など。みつぎもの。
- [初出の実例]「自レ今以後、税及雑稲、必為レ穀而収レ之」(出典:続日本紀‐養老三年(719)六月癸酉)
- [その他の文献]〔漢書‐食貨志上〕
- ② 国費や公費に当てるため、国家や地方公共団体が国民から強制的にとりたてる金銭。租税。税金。
- [初出の実例]「民有地を買上る時其年分の税は買上たる前月分迄月割を以て収入すべし」(出典:明治十年二月布告第十八号(1877)第一条)
いだし‐もの【税】
- 〘 名詞 〙 民から取り立てる税金。租税。みつぎもの。
- [初出の実例]「其の侶、金銭の税(イタシモノ)、悦で心に以て競ふ」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)五)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通
「税」の読み・字形・画数・意味
税
常用漢字 12画
(旧字)
12画
[字音] ゼイ・タツ・タイ
[字訓] みつぎ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は兌(だつ)。兌に・(説)(ぜい)の声がある。〔説文〕七上に「租なり」とあり、また租字条に「田賦なり」とあって、米粟の類を納めさせることをいう。〔春秋、宣十五年〕「初めて畝にす」とあり、税率はほぼ一割を原則とした。また脱と通じ、舎(お)き放つ意がある。
[訓義]
1. みつぎ、農作物を税として納める、とりたてる。
2. 脱と通じ、おく、はなつ、とく、ゆるす。
3. (たい)と通じ、喪服。
4. 悦と通じ、よろこぶ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 クダル・トドム・ヤドル・オサム・スツ・チカラ・オホヂカラ・ハナツ・タテマツル・トル・クダク・ヲサフ・クラオロス・ユルス・オロス 〔字鏡集〕 トル・ハナツ・トドム・ヤドル・チカフ・ユルス・クラオロス・オホヤケノモノ・イハフ・マツル・スツ・ヌク・オサム・オロス・カラ・オサフ・オホテ・クダル・イヘタルマ・オホチカラ・ハナテウク・タテマツル・イタス・クダス・ハタル・クダク
[語系]
・蛻・(脱)thuatは同声。は蛻脱のように、中身を抜き出す意であろう。・奪duatと声義近く、(だつ)とは「彊取する」こと。にthuatの声があり、解き脱することをいう。
[熟語]
税課▶・税駕▶・税介▶・税居▶・税局▶・税銀▶・税契▶・税車▶・税鈔▶・税餉▶・税租▶・税単▶・税賦▶・税物▶・税畝▶・税米▶・税斂▶・税服▶・税驂▶・税息▶・税冕▶
[下接語]
衣税・印税・科税・苛税・課税・税・官税・関税・血税・減税・戸税・公税・貢税・国税・穀税・雑税・主税・収税・重税・出税・春税・常税・征税・節税・租税・増税・脱税・担税・徴税・田税・納税・薄税・賦税・無税・免税・郵税・徭税・釐税
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
税
株式会社ぎょうせいが発行する専門誌。おもに地方税中心の実務研究を紹介。月刊。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の税の言及
【租税】より
…現代国家の政府収入は,大別すれば次の六つの源泉をもっている。(1)租税収入,(2)借入収入,(3)紙幣創造による収入,(4)財・用役の販売収入,(5)政府間の借款による収入,(6)その他(罰金等)。これらの収入源は,すべて同一のウェイトをもつものではない。…
※「税」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」