御仏前(読み)ゴブツゼン

デジタル大辞泉 「御仏前」の意味・読み・例文・類語

ご‐ぶつぜん【御仏前】

仏前を敬っていう語。
《仏前にお供えする意》香典供物上書きにする語。一般に忌み明け(四十九日)の後に使い、それまでは「御霊前」を用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御仏前」の意味・読み・例文・類語

ご‐ぶつぜん【御仏前】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ご」は接頭語 )
  2. 仏を敬って、その前をいう語。
    1. [初出の実例]「楠木作りに一間四面の観音堂あって、〈略〉柴男の休み所となって御仏前(ブツゼン)は木の葉に埋もれおはしける」(出典浮世草子・本朝桜陰比事(1689)一)
  3. 亡くなった人やその位牌を敬って、その前をいう語。供物や香奠包紙の上書きにも用いる。
    1. [初出の実例]「これはこれは政子様、御仏前へ御焼香も相済みしが」(出典:浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

献辞辞典 「御仏前」の解説

御佛前

仏様になった故人に捧げ供えるとの意味合いがあり、仏教法要時の際に喪家に対して贈る弔慰金の表書きの献辞(上書き)に用いられます。仏教では忌明けまでを御霊と考え、忌明け後は仏様になるとの考えから忌明け後の法要に用い られ、生前お世話になった故人への供養にあわせて、遺族葬儀や法要に掛かる費用の一部を 負担しあうとの相互扶助の意味合いもあります。※浄土真宗(本願寺派大谷派など)に限り、死者は逝去後即ちに仏様になるとの考えから、通夜・ 葬儀告別式にも用いられます。

出典 (株)ササガワ献辞辞典について 情報

葬儀辞典 「御仏前」の解説

御仏前

位牌の前に供える品に記す語。四十九日以降に用います。それ以前は「御霊前」と記します。

出典 葬儀ベストネット葬儀辞典について 情報

今日のキーワード

太陽フレア

太陽の表面にあるしみのように見える黒点で起きる爆発。黒点の磁場が変化することで周りのガスにエネルギーが伝わって起きるとされる。ガスは1千万度を超す高温になり、強力なエックス線や紫外線、電気を帯びた粒...

太陽フレアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android