御節(読み)オセチ

デジタル大辞泉 「御節」の意味・読み・例文・類語

お‐せち【御節】

せちの日に特に作る料理お供えもち節供せちく。→御節料理
正月五節句などの節日せちにちのこと。せち

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御節」の意味・読み・例文・類語

お‐せち【御節】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① 正月、節供など年中行事の行なわれる日。節日(せちび)。物日(ものび)
浄瑠璃傾城無間鐘(1723)三「お節にて座敷酒宴真最中
② 節(せち)の日に作るごちそうや、お供えの餠。また、それをふるまうこと。節供(せちく)。お節供(せちく)。せち料理。おせちぶるまい。
俳諧・御傘(1651)一「豊明節会〈略〉おせちとばかりするは春也。これは天下地下人、正月に親類ども振舞を申付たる俗言なれば」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「おいらも今お節(セチ)を祝った」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「御節」の解説

おせち【御節】

新年を祝って食べる料理。祝い肴(ざかな)(関東では、黒豆数の子・ごまめ、関西では黒豆またはごまめ・数の子・たたきごぼうの3種)、口取り(かまぼこ・きんとん・だて巻きなど)、酢の物紅白なますが多い)、焼き物、煮しめなどを重箱に詰めて供する。それぞれの料理には、たとえば黒豆は「まめに暮らせるように」というように、五穀豊穣、子孫繁栄、健康や長寿などの願いが込められている。各重の料理の品数奇数とし、料理の向きや並べ方などにもしきたりがあるが、こんにちではそれほど厳格に作ることは少なく、正月用のごちそうとして、洋風・中華風のものなども作られるようになった。◇「おせち料理」ともいう。節(せち)(季節の変わり目に祝いを行う日)のごちそうや供え物をいったが、次第に正月用の料理に限定して用いるようになった。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android