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循環変動 じゅんかんへんどうcircular variation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

循環変動
じゅんかんへんどう
circular variation

経済現象を時間的経過のなかでみた場合に,サイクルを描いて変化していることをいう。経済現象には短期的にみると季節的要因およびまったくの偶然的要因に規定される面がある一方,長期的にはかなりの長期間上昇または下降する趨勢的変動のほかに,数年間を単位として上下に波動している動きがみられる。これを通常循環変動と呼び,景気の循環的変動を意味する。循環変動の周期は歴史的経験から数年ないし 12年程度とされているが,これを長期の大きな変動を主循環 (ジュグラー・サイクル ) とし,その間に生じる小さな波動を小循環 (キチン・サイクル ) として分けてみる見方もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

循環変動
じゅんかんへんどう
cyclical variationcyclical change

経済データの時間的な動きを観察するとき、複雑な動きのなかにもほぼ一定の時間間隔を伴って繰り返される上下の波動がみいだされることがある。そのような経済時系列データの動きを循環変動という。経済データの時系列変動は、一見複雑な動きにみえても、その実体は、長期的な趨勢(すうせい)変動と、それを中心としてその上下に動く循環変動、12か月を周期として現れる季節変動、そして偶発的要因によっておこされる不規則変動という4種の動きが合成されてできているものと考えることができる。そして、季節変動と不規則変動を除去したあとに残される趨勢変動と循環変動との合成系列が、その経済データのもつ実質的な内容の動きを示すことになる。この合成系列から趨勢変動部分と循環変動部分とを分離する方法としては種々のくふうがなされているが、基本的には、趨勢変動について指数曲線やロジスティック曲線などの具体的なトレンド形を仮定する方法と、逆に循環変動について周期関数の合成関数を仮定しておおよその周期を想定していく方法とに分けられる。
 経済現象における循環変動の典型例で、かつもっとも重要なものは、景気循環である。これは、景気という一つの原始系列があるわけではなく、生産、雇用、在庫などの各種経済変量の動きから合成されてつくられるものである。その景気指標にみられる循環変動の基本的なものはジュグラーの波とよばれるほぼ7年ないし10年を周期とした波動であり、その一周期が、経済が好況から後退へと移行し、そして不況から回復へと至る一景気循環を表すものと考えられている。[高島 忠]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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