成上る(読み)ナリアガル

デジタル大辞泉 「成上る」の意味・読み・例文・類語

なり‐あが・る【成(り)上(が)る】

[動ラ五(四)]
貧しかったり地位の低かったりした者が金持ちになったり高い地位を得たりする。「政界に身を投じて大臣にまで―・る」
でき上がる。成就する。
一本大道は眼の自由行動と平行して―・ったものと」〈漱石坑夫
位階が上がる。昇進する。
「受領したる人の宰相になりたるこそ、もとの君たちの―・りたるよりもしたり顔にけだかう」〈・一八五〉
[類語]出世利達立身功名立身出世成り上がり栄進昇進昇格昇任栄達昇級昇段栄転累進特進格上げ進む身を立てる

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精選版 日本国語大辞典 「成上る」の意味・読み・例文・類語

なり‐あが・る【成上】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 順を追って昇進する。位階が次第に昇る。出世する。
    1. [初出の実例]「中納言は、かく少将なりあがり給ふにつけても〈略〉いみじくねたがれども、かひ有るべくもあらず」(出典:落窪物語(10C後)二)
  3. 低い地位、賤しい身分から身をおこして出世する。貧乏人が急に金持になる。立身する。
    1. [初出の実例]「奴僕から、いかうなりあかりたぞ」(出典:史記抄(1477)一五)
  4. できあがる。成就する。
    1. [初出の実例]「渋柿が熟しに成上ると申て御ざる」(出典:虎寛本狂言・成上り(室町末‐近世初))

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