デジタル大辞泉 「成形炸薬」の意味・読み・例文・類語 せいけい‐さくやく【成形×炸薬】 モンロー・ノイマン効果を利用するのに適した形に成型した炸薬。先端に円錐形えんすいけいのくぼみがある円柱状に成形したもので、ふつう、このくぼみに金属製の内張りを装着して用いる。くぼみの後方から起爆すると、爆轟のエネルギーで液状化した金属が、開口している円錐の底から超高速で噴射される。HEAT等の兵器のほか、爆発圧接やビルの爆破解体などに用いられる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「成形炸薬」の意味・わかりやすい解説 成形炸薬【せいけいさくやく】 成形されたくぼみ(ふつう円錐形)のある爆薬。底部から爆発させると,前方のくぼみの影響で爆発生成ガスは8〜10km/秒の速度のジェット(噴流)になり,爆発力が前方に集中する。この現象をモンロー効果またはノイマン効果という。成形炸薬のくぼみの内側に銅,鉄のライナーを入れるとジェットの破壊・貫通効果は極度に増大する。軍用には対戦車榴弾(りゅうだん)に,工業用では高炉の出銑(しゅっせん)作業に使用される。→関連項目炸薬|対戦車砲|擲弾銃|徹甲弾|バズーカ砲|無反動砲 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報