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対戦車砲 たいせんしゃほうantitank gun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

対戦車砲
たいせんしゃほう
antitank gun

戦車の装甲板を貫通する威力をもつ火砲。移動速度が速い戦車を撃つために発射操作が手軽で,初速が大きいことが要求される。歩兵とともに行動しなければならないので,機動性も高い。弾丸も貫通が容易な装甲貫徹弾が用いられる。戦車は防御のために装甲板の金質,形状を改良し,主要部の厚さを増してきたので,戦車と対戦車砲とは互いに競争するような形で強化されてきた。日本で最初に制式化された対戦車砲は旧陸軍の 94式 37mm砲。高射砲を平射して,対戦車砲に代用することも多い。第2次世界大戦中のドイツ軍の 88mm砲は大きな威力を発揮した。現在の対戦車砲としては,自走砲式のもの,歩兵が携行できるロケット式のバズーカ,軽易な架台上から発射できる無反動砲などが使用され,弾丸は成形炸薬弾が多い。それに対して戦車も複合装甲等を採用している。

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デジタル大辞泉の解説

たいせんしゃ‐ほう〔‐ハウ〕【対戦車砲】

戦車を射撃するための小型の砲。高速度で、貫徹力が強い。最近はバズーカ砲や小型ミサイルなどが用いられる。

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百科事典マイペディアの解説

対戦車砲【たいせんしゃほう】

戦車攻撃用の小口径火砲。射界が広く,射撃姿勢が低く,移動する目標に対し迅速(じんそく)に直接照準できることなどが必要。第2次大戦の初期までは口径40〜50mmの砲が使用されたが,戦車装甲の強化に対応し,成形炸薬(さくやく)弾によるロケット砲無反動砲などが使われるようになった。
→関連項目大砲

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大辞林 第三版の解説

たいせんしゃほう【対戦車砲】

戦車を破壊することを目的とする火砲。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

対戦車砲
たいせんしゃほう

戦車を攻撃し、その戦闘能力を失わせる火砲。第一次世界大戦時に戦車が初めて戦場に出現して以来、戦車を破壊する火力の研究が続けられている。そのなかの一つに対戦車砲がある。いまは対戦車ミサイル、対戦車攻撃機の発達で対戦車砲の影は薄いが、第二次大戦中は対戦車砲の発達は目覚ましいものがあった。対戦車砲が強力になれば、戦車の装甲も強力になり、果てしないシーソーゲームが続けられる。
 対戦車砲の特徴として低伸弾道、高初速があげられる。それは、硬度の大きい弾丸に高い運動エネルギーをもたせるためである。また、弾丸は高熱処理し、さらに滲炭(しんたん)処理した鋼鉄弾やタングステン弾芯(しん)などの徹甲弾が用いられる。砲の口径は初期の37ミリ砲から末期には128ミリ砲までが登場し、かつ戦車や装甲車に搭載された対戦車自走砲がつくられた。徹甲弾に続いて、対戦車榴弾(りゅうだん)や無反動砲が第二次大戦中に開発され、対戦車砲に新たな分野をつくりだした。[猪口修道]

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