手下(読み)テシタ

デジタル大辞泉 「手下」の意味・読み・例文・類語

て‐した【手下】

ある人の支配下にある者。配下部下。てか。「手下を従える」
[類語]部下子分配下手先目下ランニングドッグ

て‐か【手下】

てした」に同じ。
「厳めしき名の親分が―につきて」〈一葉たけくらべ

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精選版 日本国語大辞典 「手下」の意味・読み・例文・類語

て‐の‐した【手下】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 手の内に持つように、完全に掌握すること。また、そのもの。自分のもの。また転じて、部下。てした。
    1. [初出の実例]「西国は手の下に覚え候」(出典:長門本平家(13C前)一二)
  3. 腕前技量
    1. [初出の実例]「此武者(むしゃ)おのれらが手(テ)の下におよぶべき物か」(出典浮世草子新可笑記(1688)二)
  4. たちどころ。たちまち。「に」を伴って副詞的に用いる。
    1. [初出の実例]「この者どもを手の下に、討つは」(出典:謡曲・熊坂(1514頃))
  5. 目の下。眼下。すぐちかく。
    1. [初出の実例]「稲荷山の上の社に陣を取、伏見、〈略〉法性寺小路まで手の下に見て有ければ」(出典:応仁記(15C後)三)

て‐した【手下】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ある人の下で命令をうけ、行動する家来。配下。てさき。
    1. [初出の実例]「聚衆とは、天下の学者を聚て我が手したにをく也」(出典:清原国賢書写本荘子抄(1530)四)
    2. 「毛利殿も織田殿の手下に成らせられ」(出典:籾井家日記(1582頃)六)
  3. ( 「てじた」とも ) 劣っていること。低級であること。
    1. [初出の実例]「吾より手じたな者ひっつれてどこへもつれそうたことぞ」(出典:玉塵抄(1563)三七)

しゅ‐か【手下】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 手の下。
    1. [初出の実例]「檀印一点玉沙上、尊容倐忽手下生」(出典:凌雲集(814)砂上印仏応製〈小野岑守〉)
  3. てした。部下。配下。くみした。
    1. [初出の実例]「今降を乞ひて、かれが手下(シュカ)となりなば、後々なり出でんも安かるべし」(出典:読本・近江県物語(1808)三)
    2. [その他の文献]〔呉志‐甘寧伝〕

て‐か【手下】

  1. 〘 名詞 〙てした(手下)
    1. [初出の実例]「義理わる息子善七が手下(テカ)にされ」(出典:雑俳・柳多留‐四一(1808))

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普及版 字通 「手下」の読み・字形・画数・意味

【手下】しゆか

部下。てした。〔三国志、呉、甘寧伝〕後、瑜(しうゆ)に隨ひて曹(操)を烏林に破す。~時に手下に數百の兵り。新たに得る(あは)すも、かに千人に滿つるのみ。

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