技術的特異点(読み)ぎじゅつてきとくいてん(英語表記)technological singularity

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

技術的特異点
ぎじゅつてきとくいてん
technological singularity

人工知能に代表される技術 technologyのもつ知能が,自己再生産によって指数関数的に高度化するという収穫加速の法則に基づいて人間の知能を抜き去り,超知能が出現する時点をさす。アメリカ合衆国のコンピュータ科学者であり発明家のレイモンド・カーツワイルが提唱した 2045年頃に技術的特異点が出現するという説から,そもそも,そのようなことはありえないという説まで,幅広い意見がある。1980年代に数学者で SF作家のバーナー・ビンジが数学に由来する特異点という概念で技術の未来について論じ始め,1993年には "Whole Earth Review"誌で "Technical Singularity"という表現を使った。その後,カーツワイルが 2005年に公刊した書籍『シンギュラリティは近い―人類が生命を超越するとき』The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biologyによって世界に広まった。近いうちに技術的特異点がやってくると考える人たちは,出現後の人類のあり方について議論を展開した。そのうちの一つに,マインドアップローディングという操作により,人間が自分の意識を脳からコンピュータに移し,超知能のなかに統合することで不老不死を得られるのか,という議論があった。この議論から,マインドアップローディングされたあとも同じ自分であるという意識を持続できるかといった議論や,テクノロジー社会に生まれたわれわれはすでに人工物と融合したサイボーグの一種なのではないか,といった議論も派生した。

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デジタル大辞泉の解説

ぎじゅつてき‐とくいてん【技術的特異点】

科学技術の急速な発達により、将来人工知能やロボットなどが人間の知性や能力を超え、社会のあり方や人類の存在意義に大きな変化が余儀なくされるという転換期。米国の数学者V=ビンジと未来学者R=カーツワイルが、そのような時代が確実に訪れるという説を提唱。諸説あるが、2045年頃に到来すると考えられている。特異点。シンギュラリティー

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