掻き上げ(読み)カキアゲ

デジタル大辞泉 「掻き上げ」の意味・読み・例文・類語

かき‐あげ【×掻き上げ/×掻き揚げ】

ひっかくように上の方へ引きあげること。
(掻き揚げ)てんぷら一種貝柱イカエビ野菜などを刻んで数種取り合わせ、濃い衣でまとめて油で揚げたもの。
灯心などをかき立てること。
[類語]揚げ物精進揚げ唐揚げ竜田揚げ串揚げ素揚げ

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精選版 日本国語大辞典 「掻き上げ」の意味・読み・例文・類語

かき‐あげ【掻上・掻揚】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「かきあげる(掻上)」の連用形の名詞化 )
  2. 上の方へひきあげること。寄せ集めてきて上に積むこと。
  3. 灯心などをかき立てて、明るくすること。
  4. かきあげじろ(掻揚城)」の略。
    1. [初出の実例]「肥前国嶋原陣落去の砌(みぎり)として、郭の構へ一郭一門にして、四方按揚(カキアケ)の堀なるが」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一二)
  5. 雅楽羯鼓(かっこ)の打ち方の一つ。強く、細かく打って、調子を少し速くするもの。⇔掻下(かきさげ)
    1. [初出の実例]「掻上(カキアケ)者、諸来三文共、細強(こまかにつよく)撃之謂也。用此法則声易進、故奏楽遅緩則用之」(出典:楽家録(1690)一七)
  6. テンプラの一種。貝柱、白魚、細かく切ったいかなどを衣でつないで油であげたもの。
    1. [初出の実例]「かき揚げが揚がっててよ」(出典:巷談本牧亭(1964)〈安藤鶴夫〉ある初夏に)

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