揉む(読み)モム

デジタル大辞泉 「揉む」の意味・読み・例文・類語

も・む【×揉む】

[動マ五(四)]
両手の間に挟んでこする。また、両手をこする。「きりを―・む」「茶を―・む」「塩でキュウリを―・む」
からだを触れ合わせるようにして押し合う。また、激しく揺り動かす。「人込みに―・まれながら歩く」「御輿みこしを―・む」
指で包みこむようにして握ったり、てのひらで押したりする。あんまをする。「肩を―・む」
大きな浴槽の中の湯を、厚板などを使って激しくかき回す。浴槽の湯温を均一にするために行う。「湯を―・む」
激しく議論をする。「委員会で―・んだ議題
相手になって教えてやる。「一番―・んでやろう」
(「もまれる」の形で)世間に出ていろいろの経験をする。「実社会で―・まれて成長する」
気をいらいらさせる。いらだたせる。「気を―・む」
激しく攻める。
追靡おひなびけ、七八度が程ぞ―・うだりける」〈太平記・一〇〉
10 数珠を擦り合わせて、仏に強く祈る。
「乳和して護摩にたき、黒煙をたててひともみ―・まれたりければ」〈平家・八〉
11 むち打つなどして馬を急がせる。
「―・めども―・めども、一所にて躍る様なり」〈義経記・四〉
[可能]もめる
[動マ下二]もめる」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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