揉める(読み)モメル

デジタル大辞泉 「揉める」の意味・読み・例文・類語

も・める【×揉める】

[動マ下一][文]も・む[マ下二]
争いが起きてごたごたする。「会議が―・める」
いらいらする。「気が―・める」
費用がかかる。
「はじめより―・める事なれば」〈浮・一代男・八〉
[類語](1争う競争比べる戦う渡り合う切り結ぶ交戦する合戦かっせんする会戦する衝突する激突する戦闘する一戦を交える砲火を交える兵刃へいじんを交える干戈かんかを交える奮戦する奮闘する

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精選版 日本国語大辞典 「揉める」の意味・読み・例文・類語

も・める【揉】

  1. 〘 自動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]も・む 〘 自動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 揉まれて柔らかくなる。揉まれて皺がよる。
    1. [初出の実例]「おめへもうへをぬぎねへな。もめたら内でわるからふ」(出典:洒落本・美地の蛎殻(1779))
  3. 摩擦が生じる。争いが起こる。ごたごたする。紛糾する。
    1. [初出の実例]「先座の委細巨細(いざこざ)、新造の人身御供、させども貰ひもめれども来る」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)
  4. 気持が落ち着かなくなる。→気が揉める
  5. 費用がかかる。金がかかる。
    1. [初出の実例]「さてとし月をふるがみこの、もめる事をもいとはず」(出典:評判記・もえくゐ(1677))
  6. ( から転じて、他動詞的に用いて ) 費用を負担する。おごる。
    1. [初出の実例]「『揚銭は無いぞや』『それは私がもめまする』」(出典:歌舞伎・傾城壬生大念仏(1702)中)
  7. 天候が定まらなくなる。空模様がはっきりしない状態になる。
    1. [初出の実例]「今日は朝から空がもめ、天窓の重い日であったが」(出典:歌舞伎・浮世清玄廓夜桜(1884)中幕)

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