日本ハム(読み)にっぽんはむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本ハム」の意味・わかりやすい解説

日本ハム(株)
にっぽんはむ

養豚からハムソーセージ加工までの一貫メーカー。1942年(昭和17)大社義規(おおこそよしのり)(1915―2005)が徳島市にハム・ソーセージ製造販売を目的とする徳島食肉加工場を創設したのが始まり。第二次世界大戦時に戦災で焼失した工場を再建し、1951年に徳島ハム株式会社を設立。1956年に大阪工場、60年に広島・旭川(あさひかわ)両工場、62年に諫早(いさはや)工場を建設し、営業網を拡充した。1963年に関東進出の基地として茨城工場を建設、さらに同年、外国メーカー進出の動きに対抗し、鳥清ハムと合併社名を日本ハムとし、翌1964年には業界のトップメーカーとなった。1969年に兵庫工場を設置し、世界最大の食肉企業アメリカのスイフト社と技術提携契約、1973年にはプロ野球球団を買収、全国消費者に対する「ニッポンハム」の知名度アップを目ざし、日本ハム球団(日本ハムファイターズ。2004年から北海道日本ハムファイターズ)を誕生させた。1979年、加工食品部を発足させ、加工食品に本格的に進出した。強力な販売網と商品開発力に定評があり、海外にも拠点を置く。資本金242億円(2008)、売上高6628億円(2008)。

[中村青志]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日本ハム」の意味・わかりやすい解説

日本ハム
にっぽんハム

食肉加工品メーカー。 1942年徳島食肉加工場として個人創業,当初は第2次世界大戦中でもあり,統制経済下で営業も思うようにならず,45年戦災で廃業戦後の 48年営業を再開,51年徳島ハムを創立し,62年徳島ハム販売 (1949設立) に合併,以降順調に拡大した。 56年大阪工場を建設し,それ以来営業所および工場を全国的に開設,63年には業界4位であった鳥清ハムと合併,同時に現社名に変更。さらに工場,営業所を拡大しつつ 69年に養豚,養鶏のジャパンファームを共同設立,同年9月にはアメリカのスイフト (現エスマーク子会社) と技術援助契約を結ぶ。またプロ野球球団日本ハムを経営。売上構成比は,ハム・ソーセージ 20%,食肉ほか 60%,加工食品 20%。年間売上高 8649億 8500万円 (SEC方式) ,資本金 241億 6500万円,従業員数 3423名 (1999) 。

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