日本キリスト教会(読み)にほんきりすときょうかい(英語表記)Church of Christ in Japan

日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本キリスト教会」の意味・わかりやすい解説

日本キリスト教会
にほんきりすときょうかい
Church of Christ in Japan

日本基督(キリスト)教団離脱した39教会が1951年(昭和26)に「日本基督教会」として設立した教派。1996年(平成8)現名に改称した。長老制信仰告白と経済的独立を重要視する佐波亘(さばわたる)(1881―1958)の教会観への賛同と、第二次世界大戦中の指導者富田満(1883―1961)への批判が離脱の理由である。この教派は長老制を厳守する。長老制は独立性と公同性を志向し、各個教会の長老会(小会)と、全国を4ブロックに分けた連合長老会(中会)と、全国組織の大会があるが、軸となるべき中会の役割と機能と本質をめぐって評価と反省とくふうが行われている。教会暦の行事の祝い方が簡素なこと、教会経営の幼稚園が少ないこと、カルバン以来の抵抗権の思想信教の自由を守る運動に用いていること、厳格な信徒訓練などに特徴がある。教会数137、教師数160、信者数1万1982(『宗教年鑑』平成26年版)。

[川又志朗]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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