(読み)ダン

デジタル大辞泉 「暖」の意味・読み・例文・類語

だん【暖】[漢字項目]

[音]ダン(漢) ノン(唐) [訓]あたたか あたたかい あたたまる あたためる
学習漢字]6年
あたたかい。「暖衣暖気暖冬暖流温暖寒暖春暖
あたためる。「暖房暖炉
[名のり]あつ・はる・やす
難読暖簾のれん暖気のんき

だん【暖/×煖】

あたたかいこと。あたたかさ。

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精選版 日本国語大辞典 「暖」の意味・読み・例文・類語

だん【暖・煖】

  1. 〘 名詞 〙 あたたかいこと。あたたかさ。
    1. [初出の実例]「春風香暖(ダン)にして覚えず栴檀(せんだん)の林に入かと怪しまる」(出典太平記(14C後)三九)
    2. [その他の文献]〔礼記‐王制〕

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普及版 字通 「暖」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)
13画

(異体字)煖
13画

[字音] ダン・ケン・ノン
[字訓] あたたかい・あたためる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は爰(けん)。爰にの声がなく、〔説文〕十上に煖(けん)を録し、「かなり」とあり、と声義が同じ字である。はまた暄(けん)と同字とみられる。煖は〔礼記、楽記〕に「之れを煖むるに日を以てす」とあって、許袁の反(ケン)。すなわち暄(けん)の声で、その異文。声を以ていえば、(だん)が温暖の字にあたる。〔説文〕に・暄の字がなく、それらは後起の字である。

[訓義]
1. あたたか、あたたかい、あたためる。
2. やさしい、ぬくもり、やわらか。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕煖 阿太々牟(あたたむ)、、和可須(わかす)〔名義抄 アタタカナリ 〔立〕 アタタカナリ・アラハス・カケヌ・ユルナリ 〔字鏡集〕 アケヌ・アタタカナリ・アラハス・クラシ

[語系]
・煖・nuanは同声。(だん)は温湯をいう。nanも声義の近い語である。〔広雅、釈詁三〕に「煖は(あたた)かなり」とあり、みな一系の語である。

[熟語]
暖靄・暖衣・暖雲・暖煙・暖屋・暖暖赫暖閣・暖・暖寒・暖眼・暖気暖孝・暖紅暖坑・暖香暖講・暖糸・暖耳・暖日・暖・暖寿・暖処暖色暖翠暖霽・暖席暖殿・暖熱暖婆・暖風・暖瓶暖帽暖飽・暖房・暖流・暖炉・暖
[下接語]
雨暖・温暖・花暖・寒暖・軽暖・暖・暄暖・香暖・柔暖・春暖・晴暖・冬暖・風暖・飽暖・冷暖・炉暖・和暖

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